Amazonは自社製のスマートテレビデバイスやFire タブレットなどに、Googleが開発するAndroidをベースにしたFire OSを搭載しています。ところが、テクノロジー系ジャーナリストのJanko Roettgers氏が複数の情報源やその他の資料を基に、「AmazonはAndroidベースのFire OSに代わる新たなOS『Vega』を開発している」と報じました。

Scoop: Amazon is ditching Android for Fire TVs, smart displays

https://www.lowpass.cc/p/amazon-vega-os-fire-tv-android



Amazon reportedly plans to dump Android for a homemade Fire OS replacement

https://www.engadget.com/amazon-reportedly-plans-to-dump-android-for-a-homemade-fire-os-replacement-200144781.html

Amazon may drop Android and build its own next-gen smart home OS

https://www.androidauthority.com/amazon-android-alternative-3384275/

Roettgers氏によると、Amazonは2017年にチップメーカーと交わした会話の中で、「AndroidベースのFire OSに代わる新たな独自OS」のアイデアについて言及していたとのこと。この取り組みは近年加速しており、あるAmazon従業員は2022年9月、匿名のテックワーカープラットフォームであるBlindに「すべてのデバイスとIoTにおけるiOS/Androidの競争相手」を開発していると書き込んでいます。この従業員は、新OSのコードネームが「Vega」であることや、OS開発はほとんど終わっていることも報告しています。

AmazonではDevice OSグループに所属する数百人の従業員がVegaの開発に取り組んでいるそうで、その中には2022年初頭に入社したMozillaの元エンジニアであるZibi Braniecki氏も含まれているとのこと。Braniecki氏はもともとAlexaの開発に携わっていましたが、2023年にDevice OSグループに異動し、ビジネス特化SNSのLinkedInに「スマートホーム、自動車、その他Amazonデバイス製品ライン向けの次世代OSに取り組んでいます」と書いていたとのこと。



VegaはLinuxに基づいて開発されるOSで、すでにFire TVのストリーミングアダプターでテストが行われているそうです。また、近いうちに新しいアプリケーションフレームワークをMetaが開発したReact Nativeに移行することを、一部のパートナーには伝達しているとRoettgers氏は述べています。

AmazonがAndroidベースのFire OSから独自OSに移行する理由はいくつか考えられます。そのうちのひとつが、Googleが開発するAndroidをベースにしている以上、どうしてもOS開発においてGoogleに後れを取ってしまうという点です。実際、記事作成時点で多くのFire TVに搭載されているFire OS 7は、2018年にリリースされたAndroid 9をベースにしています。

また、Androidはスマートフォン用に開発されたモバイルOSであるため、Amazonが製造するスマートホームデバイスには必要ないコードも多く含まれています。この「技術的負債」を回避できる点も、Amazonが独自OSを開発するメリットになっているとのこと。

VegaはFire TVやスマートディスプレイだけでなく、車載エンターテインメントシステムやその他の将来のハードウェア製品でも動作することを意図して開発されており、Amazonは最終的にすべてのデバイスでAndroidから離れる予定だそうです。Roettgers氏が接触したAmazonの情報筋は、早ければ2024年中に一部のFire TVデバイスでVegaが搭載される可能性があると述べました。