小樽運河やおたる水族館、人気のお寿司屋さん…日本のみならず、世界中から観光客が訪れる人気の観光地、北海道・小樽市には魅力的なスポットがたくさんあります。 そんな小樽市内にある消火栓がカラフルなのはご存じでしょうか。 小樽…

小樽運河やおたる水族館、人気のお寿司屋さん…日本のみならず、世界中から観光客が訪れる人気の観光地、北海道・小樽市には魅力的なスポットがたくさんあります。

そんな小樽市内にある消火栓がカラフルなのはご存じでしょうか。

小樽市は、全国的に見ても珍しい消火栓の色分けを行っており、赤・青・黄を組み合わせた5つの消火栓があります。数年前、小樽市で街歩きイベントに参加したときに初めて知り、当初は「観光地だから特色を出しているのかな?」と思っていました。

励ましの坂に地獄坂…「坂のまち」小樽

小樽市は市街地の方まで山が迫っており、「坂のまち」とも呼ばれています。街を車で走ると、住宅街も高低差のある場所にあることが感じられます。

市の公式ホームページを見ると、地元でも勾配がきつく有名な坂道が紹介されています。「励ましの坂」という名の坂は坂下から頂上まで904メートルあり、標高差は83メートル、最大斜度は24パーセント(22パーセントという説もあります)。徒歩では約20分かかるという、ちょっとした登山の心構えで挑まなければならない難所です。このほか、地元校・小樽商科大学の学生にはおなじみの「地獄坂」という何とも恐ろしい名前の坂もあります。

地獄坂

東京で過ごしていた大学生時代、小樽市出身の同級生が「坂が多いから自転車を持っていないし、ほとんど乗らない」と言っていたのですが、北海道に住んで小樽に行ったときに、ようやくその言葉が理解できました。

天狗山から見下ろす小樽市内

このような地理的条件から、市では安定した水を市民に供給するために配水池などを設置。40もの配水の系統から延びる配水管に消火栓が接続されています。

船見坂。看板に傾斜が描かれています

なぜ?カラフル消火栓誕生のきっかけ

カラフル消火栓誕生のきっかけは、昭和49年に発生した大火事だといいます。その際、出動した何台もの消防車が同じ配水系統の消火栓の水を使ったことで、配水管の中の水量が落ち、消火栓から水が出にくくなる経験をしたそうです。職員が消火栓の色分けを行ったことで、色の違う消火栓を使えば配水系統が違うため、水が出にくくなる心配がなくなりました。現在、市内には約1,500基が整備されています。

ちなみに、消火栓の横には長い棒が立てられている場合もあります。こでは、消火栓が雪に埋まってしまっても、どこにあるか見つけられるようにしているためだそうです。雪国ならではのアイデアですね。

小樽市を訪れた際には、カラフルな消火栓と坂の多い地形も感じてみてください。

消火栓と長い棒

参考:小樽市消防本部消防本部警防課HP

文・写真/森順子

森 順子

元テレビ北海道アナウンサー。現在は教育サービスの会社を運営しながら地理の楽しさを普及する活動も行っている。地理女net代表/札幌国際大学短期大学部講師/札幌観光大使