TwitterやFacebook、GitHubなどへの投資で知られるベンチャーキャピタルのアンドリーセン・ホロウィッツが、「暗号資産分野に焦点を当てた22億ドル(約2440億円)規模の新ファンド」を設立すると2021年6月24日に発表しました。

Crypto Fund III - Andreessen Horowitz

https://a16z.com/2021/06/24/crypto-fund-iii/

Andreessen Horowitz launches $2.2 billion crypto fund

https://www.cnbc.com/2021/06/24/andreessen-horowitz-launches-2point2-billion-crypto-fund.html



アンドリーセン・ホロウィッツは、ウェブブラウザのNetscape NavigatorやNCSA Mosaicの開発者であるマーク・アンドリーセン氏が、かつてネットスケープコミュニケーションズの副社長を務めたベン・ホロウィッツ氏と共に2009年に設立したベンチャーキャピタルです。その後はFacebookやLyft、 Pinterest、Airbnbなどのテクノロジー企業に投資を行い、シリコンバレーで非常に大きな影響力を持つベンチャーキャピタルとなっています。

そんなアンドリーセン・ホロウィッツは6月24日、暗号資産関連の企業に対する投資に焦点を当てた22億ドル規模の新ファンドを設立すると発表しました。アンドリーセン・ホロウィッツの暗号資産チームはブログ投稿で、「コンピューティングイノベーションの次の波は、暗号資産によって推進されると私たちは信じています」とコメントしています。

アンドリーセン・ホロウィッツが暗号資産に特化したファンドを立ちあげたのは今回が初ではなく、2018年にも暗号資産やブロックチェーンに特化したファンドを設立しています。また、2013年には暗号資産取引所のCoinbaseに投資したほか、デジタルデータの所有権をブロックチェーンで管理する非代替性トークン(NFT)の取引プラットフォーム・OpeanSeaに出資するなど、以前から暗号資産分野に注目してきたとのこと。

今回がアンドリーセン・ホロウィッツにとって3度目となる暗号資産に焦点を当てたファンド設立ですが、規模としては今回が最大となります。暗号資産チームはブログの中で、「このファンドの規模は、私たちの目の前にある機会の大きさを物語っています。暗号資産は金融の未来であるだけでなく、初期のインターネットと同様に私たちの生活のあらゆる側面を変革する準備ができています」と述べました。



アンドリーセン・ホロウィッツの暗号資産チームを率いるのは、アンドリーセン・ホロウィッツ入社前に2つのスタートアップを立ちあげたクリス・ディクソン氏と、元司法省の検察官であり暗号資産に関する司法タスクフォースの立ち上げに携わったケイティー・ホーン氏です。ホーン氏は検察官時代、ビットコインによる闇取引が行われていたダークウェブのサイト「シルクロード」の訴訟にも取り組んだとのこと。

新たなファンドは暗号資産という複雑な分野で事業を行う企業やプロジェクトに対し、投資だけでなくガバナンスへの参加やメカニズムの設計といった面でもサポートするとしています。そのため、米国証券取引委員会の企業財務部長を務めていたビル・ヒルマン氏、コンピューター科学者で暗号資産関連のテクノロジーベンチャーへの投資を行ってきたアレックス・プライス氏など、暗号資産に関する高度な専門知識を持ったメンバーを集めたそうです。

また、ヒラリー・クリントン氏のスピーチライターを務めたトミカ・ティルマン氏がグローバルポリシー責任者に、元アメリカ合衆国国際担当財務次官のブレント・マッキントッシュ氏がアドバイザリーパートナーに、Coinbaseでコミュニケーション担当副社長を務めたレイチェル・ホロウィッツ氏がマーケティング・コミュニケーション担当の運営パートナーに就任することも発表されています。

暗号資産は非常に値動きが激しく、国家による規制が厳しくなっているほか、大規模な詐欺も発生しています。しかしアンドリーセン・ホロウィッツは、「暗号資産の歴史は資産価値が変動する可能性があることを示していますが、イノベーションは各サイクルを通じて増加し続けています」と述べ、暗号資産の可能性について楽観的な見方を示しました。