写真はイメージです(以下同)

 気分が乗らない、そんな気分じゃない。筋トレしようと昨日決めたのに、今日はもう決意が揺らいでいる。意志の弱さに、ますます気分が落ち込んでしまう。いいえ、そもそも「意志の力ほど頼りにならないものはない」のです。

『ヤバいモチベーション 完全無欠のやる気を手にする科学的メソッド50』の著者、塚本亮氏はケンブリッジ大学大学院で心理学を学び、これまで6000人にグローバルリーダー育成を行ってきた人物。

「大切なのはモチベーションを高める方法を知っているかどうか」と断言。実際、1年間で偏差値30から偏差値63〜65までアップできたのは、「自分を動かすしくみを知っていたから」と言うではないですか。本書から、モチベーションをアップする方法を紹介しましょう。

◆朝、43度のシャワーを浴びる

 まだ眠っていたい、月曜日はなんだか憂鬱。そんな朝の名もなき怠さを解決するのが、朝のシャワー。「神経心理学的にいってもシャワーを浴びることによって体が目覚める」と、本書では寝ている時の副交感神経から起きている時の交感神経へ、切り替えをスムーズに行うためにシャワーを推奨。

 ポイントは温度と香り。まず温度ですが、「夏場なら40度前後、冬場なら43度前後、体が『少し熱い』と感じる程度に設定」。就寝モードが抜けきらない体を、「少し熱い」シャワーでほどよく刺激するのです。石鹸やシャンプーを好みの香りでそろえるのも重要。

 なんと「唯一、感情や記憶に関わる大脳に直結しているのが嗅覚」というではないですか。この作用を逆手にとって、朝は気分が上がるアロマオイルをバスルームに置くのも手。所要時間は5分〜10分。

 毎朝シャワーは無理でも、香りを常備するだけでも効果はありそう。朝は柑橘系やハーブ系を嗅ぐと、頭がシャキッとしますよ。

 お次は通勤時やお昼休みなどに、無理なく知識を植えつける方法です。

◆ダイエットもモチベーション次第

 三日坊主で終わってしまうのがダイエット。しかし、あらかじめモチベーションをセッティングしておけばこわいものナシ。

☆SNSで運動している人を即ファボる

 これ、私もよくやるのですが、インスタなどでトレーニング動画や画像をアップしている人をフォローするのです。個人的に、美しくポーズをきめている人よりも、トレーニング真っ最中な人がオススメ。笑顔で頑張っていて、しかも完璧の一歩手前くらいの体型だと親近感がわいて、やる気になるんですよね。

 本書でも「人は他者の行為を見て学習する『代理強化』というものがある」と言い、「その人のダイエット成功までの道のりが具体的にイメージできれば「自分もやってみよう」という気になる」と示唆しています。目標をはるか遠くではなく身近に置けば、効果も見えやすいですよね。

 さらに、もう絶対にサボれない究極な方法があるのです。

◆☆運動着を寝巻きにする

 やっと早起きしたけれど、着替えるのが面倒。ジョギングをしようとシューズまでそろえたのに、いざとなると二の足を踏んでしまう。朝の運動習慣は、予想外に難しいです。

 原因のひとつは、「朝起きてから運動を行うまでの行動を、『早起きして走る』などのように、ざっくりひとまとめにして考えていること」。

 ジョギングまでの行動を最小限にするために、「運動着を寝巻きにする」。かなり極端ですが、起きてそのまま外に出て走れる、というのは時間短縮にもつながります。女性なら、とりあえず日焼け止めだけササッとぬって、駆け出してしまえば、あとは体が勝手に動いてくれそうです。

 幸い、運動着というのは汗吸収性に優れています。しめつけの少ない素材を選べば、寝巻きとしての役割もはたしてくれるでしょう。

 本書には、ともすれば疑いたくなるほど単純な方法や、首を傾げたくなるほどの滑稽な方法が載っています。でも、人って案外些細なワンステップで結果をものにしてきたのかもしれません。私達もちょっとしたしくみで、大きな成功に近づいていこうじゃありませんか。

―小説家・森美樹のブックレビュー―

<文/森美樹>【森美樹】
1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)を上梓。Twitter:@morimikixxx