LenovoとASUSの新型ゲーミングスマホは、スマートフォンの高性能化をけん引している

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大手メーカーが次々とハイエンドスマートフォンを出す中で、ゲーム利用に特化したゲーミングスマホが独自の進化を進めている。
ゲーミングスマホは、レノボASUSといったPCメーカーなどから次々と新製品が発表されている。

レノボの「Lgegion Pro」「Legion Duel」は、スマートフォンを横向きにして使うことを考えてゲームプレイに特化した製品だ。最大の特徴は、本体の横に内蔵されたポップアップ式のフロントカメラだ。
一般的なスマートフォンは、カメラが本体上部についているが、Legion Phone Duelはゲーム中の横位置でも、自分の姿を撮影できるようにカメラが側面に搭載されているのだ。
普段は本体内に収納されているのでゲームをしないときも邪魔にならない。


レノボの「Legion Pro・Legion Duel」。側面にカメラが内蔵されている



またディスプレイにカメラの穴がないため、ゲーム画面をさえぎるものも一切ない。
ディスプレイの書き換え速度(リフレッシュレート)は144Hzと一般的なスマホの倍以上も高速だ。
ハイエンドなゲームをプレイしていても画面表示がもたつくことなく、滑らかに動いてくれる。

チップセットには現時点で最新・高速なSnapdragon 865 Plusを採用。
メモリ構成はRAM 8GB+ROM 128GBから最大RAM 16GB+ROM 512GBのモデルまである。
これだけハイパワーなスマートフォンなのでバッテリーの持ちが心配になるが、Legion Phone Duelは5000mAhのバッテリーを内蔵、さらにこのバッテリーは2分割構造で、本体に2つあるUSB Type-C端子から同時に充電すると30分で満充電ができる。
バッテリーの持ちもよい上に、バッテリーが切れそうになって高速で充電ができるのだ。

レノボといえばPCの大手メーカーで、ゲーミングPCを「Legion」ブランドで販売している。
今回発表したLegion Pro・Lgeion Duelは、そのゲーミングPCの名前を冠した製品でもある。
レノボは海外でスマートフォンを販売しているものの、その数はわずかだ。
レノボがハイスペックなスマートフォンを出したとしても、アップルやサムスンなどのビッグネームのメーカーの影に埋もれてしまう可能性も高い。

そこで競争相手が少なく、注目度の高いゲーミングスマホという新しい分野で新製品を出すことで、スマートフォン市場での存在感を高めようとしているのだろう。


本体デザインにも特徴を持たせ、スマホ市場で存在感をアピール


ASUSが7月23日に発表した「ROG Phone 3」は今年で3世代目となるゲーミングスマホだ。
ROGもASUSのゲーミング製品のブランドであり、デスクトップPCやノートPC、モニターなど数多くの製品を出している。

ROG Phone 3は初代モデル「ROG Phone」からディスプレイを2枚にするドッキングステーションやゲームパッドなど数多くの合体式のアタッチメントも展開しており、本格的なゲームプレイを可能にしている。
また本体に装着する空冷ファン「AeroActive Cooler 3」を標準添付品としている。
このファンには新たにスタンドも内蔵され、ROG Phone 3本体を机上に置いて動画を見る時などに使える。

ROG Phone 3もディスプレイのリフレッシュレートは144Hzと高速だ。バッテリーは6000mAhもある。
さらに本体を2画面化する「ツインビュードックII(Twin View Dock II)」には5000mAhのバッテリーも内蔵されるため、装着すると合計1万1000mAhという途方もない巨大サイズのバッテリーを利用できるのだ。

そして本体側面にはタッチセンサーとなる「AirTrigger 3」を備え、本体を横向きに持った時に人差し指でゲームをコントロールするボタンとして利用することができる。
このボタンはタッチ操作だけではなく、瞬時のタッチ操作の移動やL1/L2、R1/R2の割り当てなどにも対応。
ゲームパッドを取り付けない状態でもより細かい操作ができるようになっている。


ASUSのゲーミングスマホ3機種目となった「ROG Phone 3」


PCの世界は、ゲーミングPCが高性能化をけん引している。今や動画編集やVR/AR/MRコンテンツ作成にゲーミングPCは無くてはならない存在だ。
ゲーミングPCは、
・CPU性能
・GPU(グラフィック処理)性能
・メモリ搭載量
・メモリのアクセス速度
・ディスプレイの駆動性能
これらのスペックにおいてPCの性能をけん引する存在になっている。

ゲーミングスマホも今回紹介した2つの製品がクアルコムのSnapdragon 865 Plusを搭載している。
これは2019年12月に発表されたSnapdragon 865のCPUやGPUを高速化し、Wi-Fiなど無線関連性能も高めた製品だ。Snapdragon 865 Plusはゲーミングスマホのために開発されたチップセットでもあるのだ。

ゲーミングスマホは、ほかにもBlack Sharkやヌビアが製品化しており、CPUやディスプレイ、バッテリー性能を引き上げたモデルを半年おきに発表している。常に最高スペックのモデルを必要とするモバイルゲーマーの存在が、ゲーミングスマホの新機種の登場を後押ししているのだ。

ゲーミングスマホが、iPhoneやGalaxy、Xperiaの最上位モデルに劣るのはカメラ性能くらいだろう。
今後のスマートフォンは基本性能をゲーミングスマホが高め、カメラを大手メーカーが高めていくという、2つの進化により高性能化が進められていくだろう。

日本でもこれからはゲーミングスマホに注目する時代がやってきそうだ。


執筆 山根康宏