県は300万円の事業費をかけて開催したという

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 批判が止まない「桜を見る会」に多数の関係者が招かれていた安倍晋三首相のお膝元の山口では、首相を讃える企画展が行なわれていた。

【写真】企画展にある安倍首相の等身大パネル

 山口県庁のエントランスホールに入ると、12月2日に開幕した「山口県の総理大臣展」の特大ポスターが迎える。8人の宰相を生んだ保守王国として、伊藤博文、岸信介、佐藤栄作らと並び、最も大きく掲載されているのが安倍首相だ。頭上には「祝 安倍晋三内閣総理大臣 総理在職歴代最長達成」という横断幕がある。特別映像として流されている安倍首相の声が延々と響き、一緒に撮影できる等身大パネルまであった。

 この総理展は、第1次安倍内閣発足後の2006年10月、そして総理に返り咲いた2013年1月にも開催された。

 会場では安倍首相の活動を「地球儀を俯瞰する外交」などと写真や映像で紹介している。

「山口県の歴史と総理大臣」と題した年表には、第1次安倍内閣と第2次との間に民主党(当時)で山口県宇部市出身の菅直人氏が首相に就任(2010年6月)しているが記載はない。「(首相の出身地は)戦前は出身地、戦後は選挙区という首相官邸の区分に従っている」(県政策企画課)として、選挙区が東京の菅氏は「9人目」に認定しないという姿勢のようだ。

 さらにもう一人、なぜか消された存在がいた。

 2013年の総理展では昭恵夫人の活動もパネル写真で紹介されていたが、記者が確認した限りでは昭恵夫人の写真が一枚もないのだ。安倍首相の年譜にも結婚の記述がない。前出の県政策企画課は「公務の写真を中心に選んだので、そうなったのだと思います」と話す。

 昭恵夫人が「私人」と閣議決定されたことを踏襲したのだろうか。

※週刊ポスト2019年12月20・27日号