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大型台風 クルマの横転/水没被害も

text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)

非常に強い勢力を保ったまま北上した今回の台風15号。大雨と強風で熟睡できなかったひとも多かったのではないだろうか。

なかでもクルマを所有するひとびとにとっては、愛車への被害がないかどうかというのも心配のタネのひとつだろう。

愛車が台風によって被害を受けてしまったら……。

同じような勢力で近畿地方に大きな影響を与えた昨年の台風21号(タンカーが流され、関西国際空港連絡橋に衝突した、といえばおわかりになるだろうか)では、強風によってクルマが横転したり、飛来物によって車体にダメージを負ったりという被害が続出したことも記憶に新しいところだ。

もし、愛車が台風によって同じような被害を受けてしまったら果たしてどうしたらいいのだろうか?

パターン別にチェックしてみたい。

台風による大雨で駐車場が冠水、愛車が水没

都市部では少なくない地下に駐車場が備わるマンションなどでは、記録的な大雨のときに雨水が流入し、駐車場が冠水してしまった、ということも想定される。

そんなときはマンション側に責任を追求したいところではあるが、残念ながら今回のような記録的な大雨による被害についてはマンション側に責任を追求することは難しいというのが実情。

記録的な大雨による被害についてはマンション側に責任を追求することは難しい。

もちろん、基本的な排水機能が備わっていないというような明らかな瑕疵があった場合は別だ。

台風による強風 飛来物が当たって損傷

強風で木々が折れて飛んできたとか、近所のトタン屋根が吹き飛んできた、店舗の看板が飛ばされたというように強風で飛ばされたものが愛車を直撃した場合はどうだろう。

木々などはまだしも、店舗の看板なら相手がはっきりわかるため、店舗側に補償を求めたいところだろう。

残念ながら自然災害で起きてしまった事例は不可抗力。

しかし、こちらも残念ながら自然災害で起きてしまった事例は不可抗力と判断され、損害賠償責任はないというのが現実だ。

ただ、企業として対応してくれる可能性もゼロではないので、交渉してみる価値はある。

一方、台風が来ると報道されているにもかかわらず店舗前ののぼりを片付けず、それが強風で飛ばされて愛車に当たった、となると話は変わってくる。

これは台風が来るとわかっていたのに対策をしなかったということで、店舗側に瑕疵(責任)があると判断されるためだ。

自宅のカーポートが台風で破損し損傷

自宅のカーポートが強風によって破損、愛車が損傷した場合、自宅にかかっている火災保険でカバーできると思われるかもしれない。

「ほけんの窓口」のホームページによると、ベーシックな住宅火災保険の補償対象は、火災/落雷/破裂/爆発/風災/ひょう災/雪災による損害となっている。

当然自動車は「建物」でもないので、火災保険ではカバーされない。

この中で台風に該当するのは「風災」であり、風災とは直接的あるいは間接的に、風や竜巻の影響で「建物」や「家財」が壊れたときが該当する。台風で瓦が剥がれる、飛んできたもので窓ガラスが割れるなど。

なお、風災によって窓ガラスやドアが壊れ、雨水が屋内に吹き込んで受けた損害も補償の対象となる。

しかし、実は自動車や現金、切手、有価証券、プリペイドカード、帳簿や証書などの知的財産、データやプログラムなどの無形財産、動物や植物などの生物は「家財」に含まれず、当然自動車は「建物」でもないので、火災保険ではカバーされないというのが事実なのである。

台風での被害は車両保険でカバーできる

そうなると愛車の損害は全部自腹で修理しないといけないのか……というとそうではなく、実は台風での被害に関しては任意保険の車両保険を使うことができる。

残念ながら一般的な事故の時と同じく保険の等級は変わってしまうが、被害の状況によっては車両保険の使用も念頭に置いた方がよさそうだ。

大切な愛車を守るためには、車両保険に加入しておくのが得策。

ソニー損保のホームページによると、「台風やゲリラ豪雨によって車が損傷した場合、修理にかかった費用などについて車両保険から保険金が支払われます。車両保険には、主に『一般型』と『エコノミー型』がありますが、台風やゲリラ豪雨はいずれの車両保険でも保険金支払の対象です」とある。

また、「洪水/高潮による水害、暴風などの自然災害でクルマが損傷した場合も、車両保険から保険金が支払われます」となっており、「台風やゲリラ豪雨による損害」の一例として、

・暴風により近所の店の看板や家の屋根瓦が飛んできて傷がついた
・ガード下の冠水で水没
・機械式駐車場ごと水没
・豪雨による土砂崩れに巻き込まれた
・暴風で駐車場の木が倒れてきてクルマに傷がついた
・強風にあおられてクルマが横転した

などが挙げられていた。

いずれにしても大切な愛車を守るためには、車両保険に加入しておくのが得策と言えるだろう。

なお、加入している保険会社によって補償の内容に差異がある場合もあるので、詳細は各保険会社に問い合わせ、いざというときに慌てないようにしておきたい。