Jリーグのキックオフ時間はなぜ中途半端なのか?

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ポストシーズンに入った2016シーズンのJリーグ

23日にはJ1チャンピオンシップの準決勝、川崎フロンターレ対鹿島アントラーズ戦が行われ、週末からはJ1昇格プレーオフ、さらにはJ2・J3入れ替え戦もスタートする。当該チームにとっては、ここからが本当の戦いであろう。

そんなJリーグのキックオフ時間に関して、こんなことを疑問に思った人も少なくないのではないだろうか?

そう、このようにJリーグの試合ではキックオフ時間がやや中途半端になっている場合があるのだ。

一般的にJリーグでは、「00分」や「30分」といったようにキリの良い時間をキックオフに指定する。しかし実際にスタジアムに足を運んでオーロラビジョンを見ると、どういうわけかキックオフ時間が数分遅れで表示されている。

今季のJ1セカンドステージ最終節は、全9試合が午後3時30分キックオフ予定だった。

しかし、実際のキックオフ時間はベガルタ仙台対ジュビロ磐田戦が午後3時34分、それ以外の8試合は午後3時33分と若干のズレがあった。

また昨シーズンのチャンピオンシップの決勝では、第1戦、第2戦ともに宣告されていた時間よりも5分遅れの午後7時35分キックオフであった。

考えてみれば不思議である。なぜ、このようなことが起こるのだろうか?

その謎を紐解くには、Jリーグが発行している「規約・規程集」を参照する必要がある。

同規約集には、キックオフ時間について様々な記述がある。J1とJ2の要項をベースにその中身を見てみよう。

Jリーグ規約

第4章 競技
第56条 〔試合日程の遵守〕

Jクラブは、前条により定められた公式試合の開催日、キックオフ時刻および開催地等の試合日程を遵守しなければならない。

前提として、Jクラブは開催日や開催地を守らなければならない。

これに違反するとチームに反則ポイントが加算されることもある(1分につき1ポイント)。この反則ポイントは選手の警告や退場によって加えられ、一定の年間合計数に達すると反則金が科せられる。

にもかかわらず、なぜJリーグではキックオフ時間の遅刻が認められているのだろうか?

答えは「試合実施要項」の第31条に書かれていた。

2016明治安田生命J1・J2リーグ戦試合実施要項

第3節 運営

第31条 〔キックオフ時刻の厳守〕

(1) いずれのチームも、あらかじめ定められたキックオフ時刻を厳守しなければならない。
(2) 不可抗力またはテレビもしくはラジオの同時中継放送の都合によりキックオフ時刻を遅らせる場合は、主審およびマッチコミッショナーの事前の承認を得なければならない。ただし、テレビもしくはラジオの放送の都合による遅延は、5分以内に限る。

天候不良などの不可抗力以外にも、「テレビもしくはラジオの同時中継放送の都合」の場合、キックオフを遅らせることが認められている。

Jリーグの試合はCS放送以外にもローカルTVなどで放送されるケースがあり、同時放送の際には双方とも違ったタイミングでCMを入れることになる。そのため、両者にとって都合が悪くならないようにこのようなルールが設けられているようだ。

それでも、その場合の遅延時間は最大でも5分と定められている。キックオフが「04分」や「33分」といった中途半端な時間なのは、こうした規約に則ってのものであった。