左から:パーソルキャリア 執行役員 エージェントサービス事業部 事業部長の鏑木陽二朗氏、同 執行役員 ブランド・マーケティング本部 本部長の森宏記氏、同 HiPro事業部 事業部長の山田遼平氏、ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ 事業企画グループ・SR推進グループ ゼネラルマネージャーの菅原瑠美氏、VELTEXスポーツエンタープライズ 代表取締役社長の松永康太氏

転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリアが展開するプロフェッショナル人材の総合活用支援サービス「HiPro(ハイプロ)」は、地域のプロスポーツクラブと副業・フリーランス人材をつなぎ、地域活性化を目指す新たな取り組みを発表する「HiPro 事業方針発表会」を5月28日に開催した。発表会では、「HiPro」のこれまでの取り組みと成果を報告すると共に、B.LEAGUE所属のプロバスケットボールクラブ「ベルテックス静岡」を起点とした「スキルリターン with SPORTS」の今後の構想などについて説明した。


パーソルキャリア HiPro事業部 事業部長の山田遼平氏

「当社は、1997年に人材紹介サービスを開始し、新卒採用から中途採用、副業・フリーランス、管理職・エグゼクティブ層、外国人材まで幅広い領域の採用を支援してきた」と、パーソルキャリア HiPro事業部 事業部長の山田遼平氏が挨拶。「2022年からは、プロフェッショナル人材の総合活用支援サービス『HiPro』をスタートし、副業・フリーランスのプロ人材のスキル活用によって、企業の課題を解決に導いてきた。『HiPro』では、約3年で12万5000人の登録者と3万件のマッチングを達成。2023年からは都市部の副業・フリーランス人材と地域企業をつなぐ『スキルリターン』を展開し、全国12エリアで累計2401件のマッチングを実現してきた」と、「HiPro」のこれまでの歩みを振り返る。「一方で、副業・フリーランス人材を活用する企業は全体の約20%にとどまっており、活動を希望する個人の数と、企業のニーズとのギャップが存在している」と、副業・フリーランス人材市場の実状を指摘した。

「こうした中で、今年1月から『スキルリターン』を初めてスポーツクラブに展開し、プロバスケットボールクラブ『ベルテックス静岡』との連携を開始した。そして今回、地域プロスポーツクラブと副業・フリーランス人材をつなぎクラブの成長と地域活性化を目指すプロジェクト『スキルリターン with SPORTS』を本格始動する」と、「HiPro」の事業方針を発表。「2015年のスポーツ庁設置以降、スポーツGDPは10兆3000億円に達し、スタジアム・アリーナ改革も始動するなど、地域プロスポーツクラブへの期待は高まっている。しかし、多くのクラブは少数精鋭で運営されており、ビジネス人材の不足が構造的な課題となっている。この課題に対して、『HiPro』の登録者データベース12万50000人を活かし、県外からの人材獲得に加え、プロスポーツクラブと地域企業間の人材シェアリングを推進していく」と、スポーツ領域に取り組む背景について説明した。「B.LEAGUE連携の下、今年度は60件のマッチングを目指す。さらに、その実績を活かし、さまざまなプロスポーツクラブと連携を強化していくことで、地域活性も目指していく」と、今後の意気込みを語った。


左から:パーソルキャリア 執行役員 エージェントサービス事業部 事業部長の鏑木陽二朗氏、VELTEXスポーツエンタープライズ 代表取締役社長の松永康太氏、長尾龍之介氏

続いて第2部では、パーソルキャリア 執行役員 エージェントサービス事業部 事業部長の鏑木陽二朗氏がモデレーターを務め、VELTEXスポーツエンタープライズ 代表取締役社長の松永康太氏と、「HiPro」を通じてベルテックス静岡の事業に副業として参画予定の長尾龍之介氏によるトークセッション行われた。


VELTEXスポーツエンタープライズ 代表取締役社長の松永康太氏

VELTEXスポーツエンタープライズの松永氏は、クラブの事業・運営に関わる領域で副業人材を活用することについて、「副業人材のスタッフとどのように目線を合わせていくか、同じような熱量を持てるか、というところが大事になる」と話す。「プロスポーツクラブの運営は少数精鋭なので、どうしても緊急度の高い業務に優先的に人が配置され、中長期的に担っていかなければならないような業務は穴が空きがちになる。そういった業務で副業人材のスキルが活かされると思っている」と、副業人材が担える業務の具体例を挙げた。


長尾龍之介氏

副業としてベルテックス静岡で経営企画の領域に携わっていく予定の永尾氏は、「ベルテックス静岡が目指そうとする世界に共感した。これからの展望や現地視察でファンの話を聞いても、わくわくを感じることばかり。ベルテックス静岡が目指すところを自分のゴールにしたいと思った」と、ベルテックス静岡を副業に選んだ理由を教えてくれた。松永氏は、「ベルテックス静岡は完成されたクラブではなく、これから成長していくクラブ。副業人材にスポーツクラブの運営に携わってもらうという新しい取り組みを通じて、一緒に成長していきたい。そして、この輪が全国に広がっていってほしい」と、副業人材の活躍に期待を寄せていた。


左から:パーソルキャリア 執行役員 ブランド・マーケティング本部 本部長の森宏記氏、ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ 事業企画グループ・SR推進グループ ゼネラルマネージャーの菅原瑠美氏

第3部では、ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(以下、B.LEAGUE)事業企画グループ・SR推進グループ ゼネラルマネージャーの菅原瑠美氏と、パーソルキャリア 執行役員 ブランド・マーケティング本部 本部長の森宏記氏が登壇し、「B.LEAGUEとパーソルキャリアがともに挑む地域活性」をテーマにトークセッションが行われた。


ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ 事業企画グループ・SR推進グループ ゼネラルマネージャーの菅原瑠美氏

パーソルキャリアは、4月からB.LEAGUEおよび所属クラブの採用活動を支援する連携を開始している。B.LEAGUEの菅原氏は、「B.LEAGUEでは、『ココロ、たぎる。』をパーパスに掲げ、世界に通用する選手やチームの輩出、エンターテイメント性の追求、および『夢のアリーナ』の実現をミッションとしている。そして、今シーズンからは『B.革新』をスタートし、リーグ構造の変革を推進。クラブ経営を強固にするための事業投資を促進し、着実な成長と持続的な地域創生につなげることを目指している」と、B.革新の取り組みについて紹介。「B.革新を契機に、クラブ運営の仕事は多角化している。多角化した業務を担える人がいないと、運営が進まないという現状がある。そういった点において、人材の強化という部分をパーソルキャリアと一緒に取り組んでいきたい」との考えを述べた。


パーソルキャリア 執行役員 ブランド・マーケティング本部 本部長の森宏記氏

パーソルキャリアの森氏は、「今回の連携は、B.LEAGUEがB.革新を通じて掲げるビジョンに共感したところが大きい。当社では、地域における人材不足を、日本の雇用に関する大きな課題のひとつとして捉えており、この課題にしっかりフォーカスしていくことが重要だと考えている。スポーツクラブにおいては、スポーツとしての盛り上がりだけを活かすのではなく、ビジネスとして成長・進化させ、そこに人が集まることで地域に貢献していくという形にしたい。その取り組みを、B.LEAGUEと一緒に進めたいと思った」と、B.LEAGUEとの連携に至った経緯を説明した。

今後の展望についてパーソルキャリアの森氏は、「地域課題の解決と地域経済の発展。この両立モデルを全国で確立し、将来的には『日本モデル』としてグローバルに展開できるHRソリューションを目指したい」と力を込める。これを受け、B.LEAGUEの菅原氏も、「クラブだけではなく、B.LEAGUEとしてこの取り組みを実施するからには、課題や成功事例をしっかりとシェアし、ひとつのクラブの活動で終わらせず、全国的な活動へ広げていくことが大事。それこそが、B.LEAGUEに期待されていることだと思っている」と、パーソルキャリアとの連携を全国のクラブで展開していくと意欲を語った。

パーソルキャリア=https://www.persol-career.co.jp
HiPro=https://hipro-job.jp
ベルテックス静岡=https://veltex.co.jp
ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ=https://www.bleague.jp