「百間排水口」(奥)の近くに据えられた地蔵に手を合わせる男性(1日午前8時19分、熊本県水俣市で)=若杉和希撮影

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 「公害の原点」とされる水俣病は1日、公式確認から70年となった。

 犠牲者慰霊式が営まれる熊本県水俣市の公園「エコパーク水俣」では、早朝から市民らが鎮魂の祈りをささげた。

 水俣病は、チッソ水俣工場が水俣湾に流した廃水に含まれたメチル水銀による中毒性神経疾患。1956年5月1日、水俣保健所に複数の患者発生が報告され、公式確認の日となった。

 この日は、午後から行われる慰霊式を前に、水俣湾を埋め立てて整備された同公園内の慰霊碑前や、工業廃水が流された「百間(ひゃっけん)排水口」近くに据えられた地蔵の前などで手を合わせる人たちの姿があった。

 熊本、鹿児島両県の認定患者は3月末現在、計2284人。存命者は202人で平均年齢は82歳となっている。両県には今も認定申請が相次ぎ、審査結果を待つ人が1200人を超えているが、認定者は2022年4月の1人が最後となっている。