日銀、4月の利上げ見送る公算大…中東情勢の不透明さから利上げ求める意見少なく
日本銀行が27、28日に開く金融政策決定会合で、政策金利である短期金利の誘導目標の引き上げを見送る公算が大きくなっている。
日銀内には、原油価格高騰の長期化による物価の上振れリスクを警戒する声があるものの、中東情勢の先行きが不透明な中で、利上げを求める意見は少ない状況だ。
日銀は経済・物価情勢が見通しに沿って推移すれば追加利上げを実施し、金融緩和の度合いを調整していく方針だ。3月の前回の決定会合後の記者会見で、植田和男総裁は、原油高の影響が一時的なものであれば、「利上げは可能だ」と説明していた。
しかし、中東地域からのエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡は事実上の封鎖状態が続き、原油だけでなく石油化学製品に使われるナフサ(粗製ガソリン)などの供給不安も広がっている。供給の混乱が深刻化すれば景気後退につながる可能性もあり、日銀内では状況の見極めや分析に時間をかける必要性を指摘する声が多い。
日銀は昨年12月の決定会合で、政策金利を0・5%程度から0・75%程度へ引き上げることを決め、その後は2会合続けて利上げを見送ってきた。4月も利上げを見送れば、外国為替市場で円安・ドル高が進んで物価上昇圧力が強まる可能性がある。ただ、物価上昇に対して金融政策が後手に回る「ビハインド・ザ・カーブ」に陥るとの見方は日銀内で強まっていない。
4月の決定会合後、日銀は四半期に1度まとめる「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」を公表する。2026年度の物価上昇率と実質国内総生産(GDP)成長率の前年度比の見通し(政策委員9人の中央値)は、全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)の上昇率が1月の前回リポート(1・9%)から上方修正、GDP成長率が前回(1・0%)から下方修正となる可能性が高い。
