森保ジャパン“NEW閣” 俊輔氏がW杯コーチ就任 開幕2カ月前にサプライズ人事
元日本代表MFの中村俊輔氏(47)が、6月11日開幕のW杯北中米大会で優勝を目指す日本代表のコーチに就任することが決まった。16日に都内で開催された日本サッカー協会(JFA)の理事会で承認された。戦術眼に定評があり、現役時代はFKの名手として活躍。攻撃のアイデア注入、課題に挙がるセットプレーの得点力アップへ、森保ジャパンに最強の頭脳が入閣する。
W杯開幕まで2カ月を切った段階で電撃発表が待っていた。理事会後に会見した山本技術委員長によると、中村氏がコーチ就任を決断したのは今月初旬。解説者として訪れていた日本代表の英国遠征後に欧州で森保監督と会食し、了承する旨を伝えたという。
JFAを通じ「W杯を目前に控えた重要な時期に自身が加わることによる影響について慎重に考えましたが、森保監督から熱く力強いお言葉を頂き、お引き受けする決意をいたしました。チームが掲げる目標の達成に貢献できるよう努めてまいります」などとコメントした。
JFAは森保監督の強い意向で、中村氏が横浜FCコーチを退任した昨冬から入閣を打診。W杯イヤー最初の活動となる3月からの契約を目指して交渉していたが、中村氏がW杯直前にチームに入ることで和が乱れることなどを危惧。山本技術委員長は「監督と直接話をして熟慮に熟慮を重ねて決断してくれた」と語った。W杯に向けた5月下旬の国内合宿からチームに合流予定。前倒しで週1回のスタッフ会議に加わる可能性もある。
最も期待されるのが攻撃のセットプレー改革だ。22年W杯カタール大会の日本は5得点中2得点をリスタートから奪ったが、カタール大会後の森保2次政権は115得点中19点のみ。直接FK弾は1点もない。現役時代、国際AマッチでもFKで7得点をマークするなど、名手として活躍し、引退後も独自の視点で世界各国のサッカーを分析する中村氏の豊富な知見をセットプレーの得点力アップにつなげる狙いがある。
中村氏は名波、斉藤、長谷部の各氏らに続く7人目のコーチ。ともに日本代表で10番を背負った名波氏との10番コンビも実現する。山本技術委員長は「W杯で少しでも勝つ確率を高めるために、彼の経験、能力を生かしたい。5年、10年先の代表チームを託す人材の有力候補の一人とも考えている」と説明。電撃的な「俊輔コーチ」の誕生。最高の景色へと加速する“大型補強”に成功した。
【俊輔氏とW杯】☆02年日韓大会 直前の活動まで背番号10を背負い、選出が有力視されていたが落選。発表当日、ショックを押し殺して横浜市内で会見を行った。
☆06年ドイツ大会 体調不良に見舞われるも1次リーグ全3試合にフル出場。初戦のオーストラリア戦では左足で上げたクロスがそのままゴール。W杯唯一の得点を挙げた。
☆10年南アフリカ大会 集大成と位置づけたが直前にポジションを失い、出番はオランダ戦の26分間のみ。対戦相手の研究をするなど裏方に回って岡田ジャパンの16強入りを支えた。
◇中村 俊輔(なかむら・しゅんすけ)1978年(昭53)6月24日生まれ、横浜市出身の47歳。97年に桐光学園から横浜M入り。02年7月にレジーナ移籍。05年からセルティック、09年にエスパニョールでプレーし、10年2月に横浜Mに復帰。磐田、J2横浜FCを経て22年に現役引退。23年から横浜FCのコーチを務め、昨季限りで退団。00、13年にJ1でMVP。国際Aマッチ98戦24得点。1メートル78、71キロ。利き足は左。

