スマートグラスの基本は「眼鏡」。視覚障害をサポートするためのアプローチ
去年から急激に盛り上がりを見せているスマートグラス界隈。今年のCESでもその熱を感じました。まだ黎明期にあるため、さまざまなアイディアやスペックが入り乱れていて面白いです。ゲームに注力するもの、オーディオ機器に寄せるもの、スポーツ向け、AI搭載でビジネスサポートを目的とするもの、いろいろです。
が、スマートグラスの基本はなんでしょう? それは眼鏡です。そして眼鏡の基本とはなんでしょう? 視力のサポートです。今年のCES会場で米Gizmodoが見た数多くのスマートグラスの中には、その「基本」をスマートグラス化したプロダクトがありました。
視覚や聴覚をサポート
医療の観点からスマートグラスを開発するのはeSight。一般的な眼鏡が視力を矯正するのに対し、eSightのスマートグラスeSight Goは視野欠損の視覚障害、中心視野欠損をサポートします。
これは視界の中心部が見えにくい症状に対し、スマートグラスがリアルタイムで周辺の画像を処理、グラスに搭載したデュアルOLEDディスプレイにてユーザーの視界の見える部分へ視覚情報を移すというもの。
より見やすいよう、周辺の色味やコントラストの調整、手ブレ補正、最大24倍のズームなどもできます。
医療器具に近いスマートグラスの開発を行うのはeSightだけではありません。Cearvolという企業のLyraスマートグラスは、視覚ではなく聴覚をサポートするスマートグラス。
グラスに搭載されたマイクとニューラルネットワークで、リアルタイムで周辺の音の状況を解析。ノイズを低減させ相手の話し声など必要な情報の音を強化し聞き取りやすくするのが狙いです。
補聴器に近い役目を担いますが、その形を変えたことでユーザーにとっては選択肢が増えます。すでに眼鏡をかけている人ならば、眼鏡と補聴器の一体型はより馴染みがいいかもしれません。
テクノロジーが可能にするアクセシビリティ
これらは視覚や聴覚をサポートする、アクセシビリティに注力するガジェット。スマホやパソコンでも、画面のコントラストや文字の大きさなどアクセシビリティの設定がありますが、それをさらに強化した形です。
日常をより便利に、エンタメをより楽しくするだけがスマートグラスのミッションではありません。アクセシビリティを高める、ひいては障害をもつ人の杖となるガジェットは、直接的に誰かの役に立ちます。
ところで、Meta Ray-Banスマートグラスでもアクセシビリティの強化が進められており、会話を聞き取りやすくする機能がリリースされています。
そしてアクセシビリティとは異なりますが、身体に関するトピックでいうと、昨年AirPods Proに心拍センサーが搭載され、イヤホンにヘルス端末要素が追加されました。
今後は、特別な医療機器だけではなく、一般的なガジェットを介した身体のサポートがもっと増えていくのかもしれません。
