『ズートピア2』©2025 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.

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 12月12日~14日の北米映画週末ランキングは、ディズニー映画『ズートピア2』が再びNo.1に返り咲いた。

参考:『ズートピア2』驚異的スタートダッシュ 早くも正月興行の勝者は決定!?

 本作は公開から17日間で全世界興行収入10億ドルを突破し、ハリウッドのアニメーション映画&PG指定作品として史上最短記録を更新。また20日間で世界興収11億3667万ドルとなり、実写版『リロ&スティッチ』を抜いて2025年最大のヒット作となった。

 『ズートピア2』は11月26日に北米などで劇場公開され、感謝祭(サンクスギビング)の5日間で興行収入5億5950万ドルを記録、アニメーション映画史上最高のオープニング興行成績を樹立したほか、2025年最高の初動興収を達成。北米では2週目こそ『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ2』に首位を譲ったが、今週は週末興収2630万ドル(前週比マイナス39.4%)となった。

 現時点で『ズートピア2』はアニメーション映画として歴代第7位の興行収入を記録しており、前作『ズートピア』(2016年)と『モアナと伝説の海2』(2024年)を上回った。Netflixによるワーナー・ブラザース買収で、映画の劇場公開の未来を危惧する声もあるなか、劇場での映画鑑賞に確かな需要があることを証明したと言えそうだ。

 やはり特筆すべきは海外52市場の興行収入で、累計海外興収は8億7770万ドル(そのうち5億ドルが中国興収)。『インサイド・ヘッド2』(2024年)に続き、アニメーション映画として史上2作目の海外興収10億ドル超えが見えてきた。日本でも2週目の成績は好調で、ディズニー&ピクサー・アニメーション作品として史上最速の10日間で国内興収40億円を突破している。

 ほとんど独走状態の『ズートピア2』だが、ディズニーは20世紀スタジオ『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』の公開を12月19日に控えている。『アバター』シリーズは興行収入20億ドル以上の大ヒットを続けてきたわけで、2025年の王座はディズニー作品同士で争われることになるかもしれない。

 ところで『ズートピア2』の快進撃に沸くディズニーだが、今週は20世紀スタジオ製作の政治コメディ映画『Ella McCay(原題)』が初登場7位という厳しいスタート。北米2500館規模で週末興収210万ドルという数字は、ディズニーにとって近年最悪の成績だ。

 本作は34歳の女性副知事エラ・マッケイが、思いがけず辞任した知事の後任を務めるという物語。監督・脚本は「ザ・シンプソンズ」や『愛と追憶の日々』(1983年)、『恋愛小説家』(1997年)などのジェームズ・L・ブルックス(御年85歳!)が務め、16年ぶりの長編映画監督作となったが、事前の予測を大幅に下回った。

 もっとも、この映画が広く受け入れられなかったのは不思議な話ではない。大人向けのコメディ映画、しかもオリジナル脚本作品といえば、コロナ禍以降ほとんどヒットせず、大手スタジオが劇場公開に手を出さなくなった分野。いまやすっかり「配信で観るもの」というイメージになってしまった。

 しかも本作の場合、Rotten Tomatoesで批評家スコア22%・観客スコア51%、観客の出口調査に基づくCinemaScoreでは「B-」と、評価面も苦戦したことが痛手だった。製作費は3500万ドルと(ディズニー作品としては)低予算なので、ビジネス的なダメージは小さく済みそうなことが不幸中の幸いだ。日本公開は未定。

 第2位『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ2』は週末興収1950万ドルで、前週の初登場6400万ドルからマイナス69.5%という大幅下落となった。しかしながら、製作費は3600万ドルと抑え目ながら、北米興収9548万ドル、世界興収1億7379万ドルと数字は上々だ。

 第3位『ウィキッド 永遠の約束』は北米興収3億ドルを突破し、2025年公開作品のトップ5に入った。第4位に食い込んできたのは、公開2週目のヒンディー語スパイアクション映画『Dhurandhar(原題)』。上映館数はわずか377館ながら、週末興収は前週比プラス76.8%の350万ドルで、北米興収は790万ドルとなっている。

【北米映画興行ランキング(12月12日~12月14日)】1.『ズートピア2』(↑前週2位)2630万ドル(-39.4%)/3835館(-165館)/累計2億5897万ドル/3週/ディズニー

2. 『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ2』(↓前週1位)1950万ドル(-69.5%)/3579館(+167館)/累計9548万ドル/2週/ユニバーサル

3.『ウィキッド 永遠の約束』(→前週3位)855万ドル(-50.7%)/3480館(-505館)/累計3億1214万ドル/4週/ユニバーサル

4.『Dhurandhar(英題)』(↑前週9位)350万ドル(+76.8%)/377館(-14館)/累計790万ドル/2週/Moviegoers Entertainment

5.『グランド・イリュージョン/ダイヤモンド・ミッション』(→前週5位)238万ドル(-31.8%)/2411館(-218館)/累計5934万ドル/5週/ライオンズゲート

6. 『劇場版 呪術廻戦「渋谷事変 特別編集版」×「死滅回游 先行上映」』(↓前週4位)210万ドル(-79.2%)/1935館(+102館)/累計1451万ドル/2週/GKIDS

7.『Ella McCay(原題)』(初登場)210万ドル/2500館/累計210万ドル/1週/20世紀スタジオ

8.『グリンチ』再上映(初登場)185万ドル/2250館/累計185万ドル/1週/ユニバーサル

9.『Eternity(原題)』(↓前週7位)177万ドル(-34.9%)/2067館(-319館)/累計1299万ドル/3週/A24

10.『シャイニング』IMAX上映(初登場)156万ドル/400館/累計156万ドル/1週/ワーナー

(※Box Office Mojo、Deadline調べ。データは2025年12月15日未明時点の速報値であり、最終確定値とは誤差が生じることがあります)

【参照】https://www.boxofficemojo.com/weekend/2025W050/https://www.hollywoodreporter.com/movies/movie-news/zootopia-2-box-office-zooms-past-1-billion-1236448881/https://variety.com/2025/film/box-office/zootopia-2-box-office-ella-mccay-flops-1236608380/https://variety.com/2025/film/box-office/zootopia-2-highest-grossing-movie-2025-1236608395/https://deadline.com/2025/12/zootopia-2-china-global-international-box-office-1236648049/

(文=稲垣貴俊)