【天は二物を与えた】カッコいいのにミニバンに近い快適性の3列目シート! おすすめSUV3選

今は世界的にも日本でもSUVカテゴリーの人気が高い。日本国内の新車販売台数に占める小型/普通乗用車の割合は30〜40%に達している。以前はミニバン人気が物凄かったが、最近はSUVの販売台数が突出している! ミニバンの強みは「3列目シート」があることだが、SUVにもそれが備わるモデルが数台ある。「3列目シートがおすすめ」の国産モデルを紹介していこう。
SUV人気の理由は、タフでスタイリッシュなデザインに「大径タイヤ装着」

SUVが人気となっている理由は、デザインのカッコよさと実用性の両立だ。SUVの「祖先」ともいえるクロカン車は、もともと悪路を走破できる作業車として誕生したから、セダンやワゴンよりも全高が高い。それに加え、ボンネットフードは厚みがあり、大径タイヤを装着しているから、外観から存在感が漂う。

そして、広い車内のパッケージングを活かし、3列目シートがあるSUVも少しずつ増えている。乗車定員は6〜7名になるが、そもそも3列目シートがあるミニバンとは造りが異なる点は留意したい。
ミニバンは多人数乗車の機能を重視するから、床が3列目シートまで平らの構造。車内で移動しやすく、3列目の床と座面の間隔も相応に確保されているから、「膝が極端に持ち上がる窮屈な着座姿勢」になりにくいのが大きな利点だ。

一方、SUVの床面は平らな造りになっていない。燃料タンクやリヤサスペンションの配置により、3列目シートの床は1〜2列目よりも大幅に高いのが通常の構造。3列目に座ると、膝が大きく持ち上がる場合が多い。
ミニバンに比べると3列目シートの居住性が大幅に下がるSUVだが、なかには「快適さを得られる3列目シート」が備わる国産SUVもある。3モデルを紹介したい。

3列シート専用SUVがある一方で、「30分が限界」のSUVも……ある!
■3列目の快適性No.1:マツダCX-80
CX-80は、現行日本車では2列シート仕様を用意しない唯一の3列シート専用SUVだ。それだけに3列目の実用性が優れ、2列目にもスライド機能を装着している。

例えば身長170cmの大人6名が乗車する場合、2列目に座る乗員の膝先空間を握りコブシ1つ半のスペースにすると、3列目に座る乗員の膝先にも、同程度の余裕ができる。
ミニバンではないから、3列目は床が高く膝の持ち上がる座り方になるが、大人が座ってもそれほど窮屈感は生じない。乗員の足が2列目の下に収まりやすいこともあり、SUVとしては3列目も快適だ。座面も適度に柔軟ゆえ、1時間程度であればまずまず快適な3列目シートといえる。
■3列目の快適性No.2:トヨタランドクルーザー250/300/レクサスLX
ここでは、トヨタのLクラスSUVの3モデルを同シリーズとみなし、紹介したい。トヨタのランドクルーザー250と300、レクサスLXの3列目シートは、いずれも同程度のスペースだ。巨大なLクラスSUVだから、3列目も広いと思われるが、実際はCX-80よりも狭い。


特に困るのは、以前のランドクルーザー200やランドクルーザープラドと異なり、2列目シートにスライド機能がないこと。3列目の乗降の際、どうにも窮屈だ。
加えて3列目はそれほど広くないため、身長170cmの乗員が座ると、膝先空間は握りコブシ半分程度に留まる。大人の着座は可能だが、移動は30分ほどが限界だろう。
日本導入が期待大の日産LクラスSUVの3列目は圧巻の出来!!

■3列目の快適性No.3:日産エクストレイル
エクストレイルは全長が4700mmを下まわるミドルサイズSUVだから、居住空間は紹介したCX-80やランドクルーザーシリーズに比べて狭い。


身長170cmの大人6名が乗車する時、2列目のスライド機能を調節して膝先空間を握りコブシの半分程度にすると、3列目の膝先にも同程度の空間ができる(3列目は膝が大きく持ち上がって窮屈だ)。
2列目に座る人も、3列目に座る人も、我慢が必要……になるということ。
■【おまけ】3列目シートが注目される今後の新型車/日産パトロール
日産パトロールは、現時点では国内で売られていないが、今後は導入される可能性が高い。仮に販売されると、このクルマの3列目シートは居住性が最も快適な国産SUVになる。

身長170cmの大人6名が乗車する時、2列目の膝先空間を握りコブシ1つ半に調節すると、3列目にも同程度の余裕ができる。この広さはCX-80と同程度だが、パトロールは3列目の床と座面の空間も充分に確保され、膝が持ち上がりにくく、着座姿勢はCX-80よりも自然な印象だ。ここが素晴らしい!
3列目に座る乗員の足が2列目の下にスッポリと収まり、ミニバンのような快適性も味わえる。これだけの居住性が確保されれば、SUVでも長時間の多人数乗車が可能だ。早めの日本導入を期待したい!!
文/渡辺陽一郎(わたなべ よういちろう):自動車月刊誌の編集長を約10年間務めた後、フリーランスに転向。「読者の皆様にケガをさせない、損をさせないこと」を重視して、ユーザーの立場から、問題提起のある執筆を心がける。執筆対象は自動車関連の多岐にわたる。
写真/ホンダ、ベストカー編集部



