チューナーレステレビはホントに安い? 実売価格で検証した
チューナーレステレビが目立ち始めたのは昨年の夏。7月から本格的に販売が伸び始めた。テレビ全体に占める販売台数構成比は、この時点で0.2%。ごくわずかしか売れないニッチな製品だった。その後、販売台数を徐々に伸ばし、この3月には構成比が1.6%まで上昇。足元の6月では0.9%と再び1%を切ったが、一定の水準は維持しているといえるだろう。
NHKの受信料が不要という大きな魅力はあるものの、チューナーレステレビを購入すれば、自動的に受信料の請求が来なくなるわけではない。煩雑な手続きを経て、やっと受信料から解放される。チューナーレステレビを買ったはいいが、自家用車のカーナビにチューナーがついていて、結局受信料の支払いを継続するハメになる、ということも考えられる。受信料の問題はなかなか難しい。
一方、チューナーがない分、安いという直接的な魅力はある。そこで、6月の実売で実際にどれくらい安いのかを検証。液晶テレビで画面サイズと解像度の2つの条件が同じテレビで、チューナーなしとチューナーありの価格を比較した。例えば、32型のフルHDテレビは、チューナーレステレビでは販売台数の24.0%を占め最も売れているタイプの製品だ。税抜き(以下同)平均単価は2万5500円だった。一方、チューナーありの同タイプテレビの平均単価は、2万7500円。チューナーレステレビが7.2%安かった。
画面サイズと解像度以外の詳しい仕様は無視した、単純な価格比較である点には留意いただきたいが、特にチューナーレステレビの価格が安かったのが43型。59.5%も割安だった。そのほか、50型も47.2%、65型も44.1%安かった。チューナーレステレビは、比較的大き目な製品がお買い得という結果だ。製品別で具体的な価格を見てみると、必ずしもチューナーレステレビが最も安い、というわけではない。しかし、最も安い部類のテレビ、とは言えるだろう。
チューナーレステレビを販売しているメーカーはまだ数社しかなく、販売台数こそ伸びてはいるが、まだまだこれからのカテゴリーだ。今後大きな市場に成長するかは、テレビの販売で高いシェアを握る主要メーカーが発売するかにかかっている。(BCN・道越一郎)
