小型フォトプリンタが売れている、上位2社の新製品が人気
小型フォトプリンタは一定の需要があるものの、新製品リリースの間隔が長く、市場活性化のきっかけ作りが難しいカテゴリーだ。昨秋から今年にかけての動きはマイナス基調。昨年11月に販売前年比が台数で102.4%、金額で108.5%とそろってわずかにプラスになったものの、この1月には台数60.9%、金額63.8%と大幅なマイナスに苦しんでいた。しかし、この夏から秋にかけて、キヤノンと富士フイルムがそろって新製品を投入。9月から台数、金額ともプラスに戻し市場をにぎわせている。
次いで売れているのが富士フイルムの「instax mini Link 2」。台数シェア23.2%とPV223とほぼ同様の売れ行きだ。今年7月発売の新モデルで、19年発売の前モデルからリニューアルした。同社のチェキシリーズの専用紙に印刷するプリンタで、サイズは縦62mm×横45mmの「instax mini」フォーマット。スマホとの連携で様々な機能を実現できるのが特徴だ。本体をスマホに向けて空中に描いた絵を一緒に印刷したり、専用アプリを使って写真の上に指で絵を描くこともできる。本体を傾けるとスマホに表示された撮影画像のズームインやズームアウトができる機能もある。
メーカーシェアでは、キヤノンが7割前後で推移し、富士フイルムが3割前後で追いかける、2社の寡占状態だ。足元で売り上げが伸びているのは2社の新製品発売によるところが大きい。さらに、写真印刷で新たなムーブメントをつくり出した、富士フイルムのデジカメ「instax mini Evo」の影響も大きい。印刷できるデジカメとして、昨年12月に発売。コンパクトデジカメ市場で、翌1月も含めた2カ月連続して機種別販売台数でトップシェアを獲得した。以降継続してTOP 10に入る売れ行きを維持している。こうした、紙に写真を印刷する楽しみを再発見できるカメラやプリンタは、一定の市場規模を維持しながら今後さらに拡大する可能性も秘めている。(BCN・道越一郎)
