台湾アップルデイリー電子版、今月末で更新停止 従業員は新メディアに移籍

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(台北中央社)台湾の大手メディア、アップルオンライン(蘋果新聞網)の運営会社は30日、同サイトの更新を31日をもって一時停止すると発表した。大部分の従業員は来月1日に正式に運営を開始する新メディア「壱蘋新聞網」(ネクストアップル)に移籍する。

アップルオンラインは、香港の民主派日刊紙「アップルデイリー」(蘋果日報)の台湾版姉妹紙の電子版として開設。昨年5月に紙版の発行が終了し、電子版に完全移行していた。同6月、香港アップルデイリーが資金凍結により休刊したことで、台湾の電子版も資金面での影響を受けた。台湾版の運営会社は今年6月、シンガポールの実業家、潘杰賢氏への事業売却を発表。だがアップルデイリーの親会社ネクストデジタル(壱伝媒)が売却を否定した他、潘氏と中国資本の関係について疑念の目が向けられるなど混迷していた。潘氏は30日、記者会見を開き、予定していた取り引きが行えないことを理由に、新メディア「壱蘋新聞網」の設立を発表した。

潘氏は新メディアについて、自身が100%出資する会社が所有すると説明。政治色を有していないことを強調した。また、アップルオンラインの終了に伴い解雇される従業員の96%が新会社との雇用契約に同意したと説明した。新会社の従業員数は200人余りだという。

アップルオンラインの運営会社は公式サイトで「運営資金の断絶によって読者と一時お別れをせざるを得ない」としつつ、新メディアの誕生によって「同様の社会的責任を負えることに疑いの余地はない。引き続き正義の剣を持ち、社会の不正義を監視していく」とコメントした。

(葉冠吟/編集:名切千絵)