洗車機で施工できるコーティングの種類とおすすめ

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洗車機では、水洗い洗車やシャンプー洗車のほかに「ワックス」「撥水」「ガラスコート」などのメニューが選べる場合があります。基本的にこれらのコースはすべて、洗車後にコーティングを施工するコースです。

■ワックスコーティング

ワックスコーティングは、洗車機でポピュラーな方法となるでしょう。

洗車機のメニューで”ワックス洗車”などと表示されたコースを選択すると、シャンプーによりボディが洗浄されたのち、ワックスがボディ表面へ塗られる仕組みです。

市販のワックス液剤と同様、洗車後にはボディ表面に汚れを防ぐ”油膜”が出来上がります。雨や泥などによる汚れを避けて、車を清潔な状態で保てるでしょう。

洗車機が設置されているお店(ガソリンスタンド、洗車場など)にもよりますが、1回あたり500円程度からメニュー選択ができるでしょう。

今回紹介する3種類のなかでは、少ない予算で車へコーティングを施したい人におすすめとなります。

■撥水コーティング

撥水コーティングは、ワックスコーティングよりも上級ランクにあたり、撥水性が高まっている方法です。

洗車機が設置されているお店により「泡ブロー」や「ポリマーコート」など名称や成分が異なるケースがあります。通常の洗車作業を行ったのち、シリコン樹脂が含まれたコーティング剤がボディ表面に塗られます。コーティングを施すことにより、保護用の被膜が作られます。

作られた被膜はワックスコーティングの成分よりも強力とされていて、ボディへの汚れが長期間つきにくくなるのがメリットです。

撥水コーティングは洗車機を置いているお店にもよりますが、1回あたり1000円程度からメニューが選べるケースが多いようです。

予算に余裕があり、ワックスコーティングより少しでも長期間の効果を望んでいるなら撥水コーティングがおすすめです。

■ガラスコーティング

ガラスコーティングは、撥水コーティングよりも上級にあたる方法です。洗車機に設定されたメニューでは一番上に表記されているケースが目立ちます。

”グラス”や”プリズム”、”プレミアム”などの表記がされており、被膜の耐久性やコーティングの光沢が高まっているのが特徴です。洗車作業後にガラス系成分が含まれたコーティング剤がボディに吹き付けられ、表面へ被膜を作り上げます。

今回解説している種類では洗車機のメニューで高額な値段設定で、1回あたり2000円程度から利用できるケースが多いようです。

ボディ表面に汚れがつくのを防ぐだけではなく光沢な状態を維持したい人や、高級車やスポーツカーなど特殊な車に乗っている人におすすめです。

■洗車機で施工できるコーティング一覧表

- 性質 価格 耐久性 ワックス 油性 600円~700円 1~2週間 撥水コート 樹脂性 1,000円~ 3~4週間 ガラスコート ガラス系 2,000円~ 1ヶ月半~2ヶ月半

価格と耐久性を考えると、毎週ワックス洗車をするよりも、2ヶ月毎にガラスコートをしたほうがお得です。

洗車機のコーティングのメリット

■短時間で洗車~コーティングまで完了する

手洗い洗車と手作業でのコーティングを行うと、1時間以上かかってしまいます。時間がない人には、10分~20分で完了する洗車機を利用するメリットは大いにあります。

■手作業よりも費用が安い

特にガラスコーティングの場合、手作業を専門店に依頼すると5万~10万円近くかかる場合も。2,000円~で施工できる洗車機のガラスコーティングは破格の値段です。

洗車機のコーティングのデメリット

■施工ムラができる

洗車機による施工は、車種ごとに違うボディ形状に合わせて、コーティング剤を塗り込むといった細かい作業はできません。コーティングができない部分(施工ムラ)もできるため、車の色や形状によっては目立ってしまう場合があります。

また、施工前に行う洗車の段階においても、洗車機は手作業で洗車するよりも綺麗にはできないので、残った汚れの上からコーティングされてしまう可能性もあります。

■繰り返すと洗車キズがつく

コーティングに限らず、洗車機での洗車を繰り返すと洗車キズがついてしまいます。細かな傷だけでなく、円状に白く光ったような傷になり、目立ってしまうことも。

■ワックスが窓ガラスに付いてしまうことも

基本的に、全てのボディコーティング剤はガラスには塗布できません。ガラスにはガラス用のコーティング剤を使います。

ワックスがガラス部分に付着してしまうと、カーシャンプーでは落とせなくなってしまいます。サンルーフ車などはじゅうぶん注意しましょう。

また、フロントガラスにコーティング剤が付着すると、くもりが出たり、ワイパーが引っかかる、ビビるなど、雨の日の運転に支障が出る可能性もあります。

■保証つきコーティングを施工している車はNG

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注意したいのが、ディーラーやコーティング専門店で、プロの手によりコーティングを施工してもらっている車は、自己判断で洗車機を使ってはいけないということ。洗車機でのコーティングもNGです。

理由は2つ。まず1つは、洗車機によって既存のコーティングが剥がれてしまうため。洗車機による洗車はどうしてもキズがつくため、ボディ表面のコーティングを傷めてしまいます。

2つ目は、既存のコーティングの上に異なる性質のコーティングを施工すると、薬剤が変化したりしてボディを傷めてしまう可能性があるためです。「性質変化で車にダメージがあっても保証しません」としているのが基本です。

・詳しくはコーティングの保証書を確認しよう

ディーラーやコーティング専門店でコーティングを施工してもらっている場合、コーティングの保証書が発行されている場合がほとんどです。車検証入れやグローブボックス内を探してみましょう。

NG事項は保証書を見れば確認できます。多くの場合「洗車機を使わない」「ワックスを塗布しない」などが記載されています。NG事項を行うと保証の対象外になってしまうので、気をつけましょう。

コーティングを施工している車は、こまめな水洗いか、ノーコンパウンドのカーシャンプーで手洗い洗車してください。

洗車機のコーティング、こんな人におすすめ

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■ディーラーや専門店のコーティングをしていない

洗車機のコーティングは、ディーラーやコーティング専門店による、保証書つきのコーティングをしていない人向けのサービスです。

自分で市販のコーティング剤を使っている場合は、コーティング剥げが気にならなければ利用OKでしょう。その際、コーティング剤の成分を揃えたほうが安心です。

■1~2ヶ月に1回、洗車機で洗車する

価格と耐久性を考えると、1~2ヶ月毎にガラスコートをしたほうがお得です。洗車頻度が1~2ヶ月に1回という人には、洗車機のコーティングは最適なサービスといえます。

■パール系・メタリック系のボディカラーの車

洗車機による洗車は、どうしても洗車キズがついてしまいます。黒系、マット系のボディカラーだと、洗車キズがかなり目立ってしまいます。

ホワイトパールやグレーメタリックなどのパールやメタリック系のボディカラーは、表面がキラキラして比較的キズが目立ちにくいです。

■屋内駐車場・屋根付き駐車場を利用している

ワックス、撥水コート、ガラスコートすべてに共通するのは、手作業でのコーティングより持続性が低いということ。長持ちさせるには、直射日光や雨、汚れが付きにくい屋内駐車場や屋根付き駐車場で保管できると理想的です。

洗車機コーティングを利用するときのポイント

■雨の日洗車&コーティングがおすすめ

洗車機コーティングは、洗車から乾燥、コーティング後の乾燥まで行ってくれます。

洗車時に最も汚れが落としやすいのは雨の日なのですが、乾いたボディに施工しなければならないコーティングは雨は天敵です。しかし、洗車機であれば乾燥まで行えるので、その欠点をカバーできます。

■撥水コートはウォータースポットに注意

撥水コースを選ぶ場合、施工後にウォータースポットができやすくなる点に気をつけましょう。

撥水コーティングは、ボディ上の水分が集まって水滴になるため、拭き取りやすいメリットがあります。しかし水滴をそのまま放置すると、ボディ上で水分が蒸発し、ウォータースポットと呼ばれる汚れになる可能性も。

撥水コーティングを施した車は、洗車後にタオルで拭き上げるか、水玉が完全に流れるまで走行するようにしましょう。

洗車機コーティングの持続期間は?落ちやすい?

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洗車機で施工したコーティングの効果が持続する期間は、手作業で施工した期間より短くなります。

インターネット上の口コミなども参照して加味しても、1週間から1ヵ月程度でコーティングの効果が薄れてしまうそうです。

一方、手作業によるコーティングでは、DIYでワックス液剤を使用すると2ヵ月程度、プロのコーティング作業員がガラスコーティングを施すと1年以上は持続するとされています。

近年では、同じ洗車機で毎回ワックスやガラスコーティングのメニューを選んで車を綺麗にすると、被膜が維持されて効果が長持ちする例も出ています。

お店まで足を運び洗車機を利用するのであれば、短期間の効果でも洗車機でのコーティングは意味を成すものとなりますが、ごく稀に洗車機を利用する程度なら、DIYやプロの作業員に依頼するなど手作業でコーティングを施工するのが好ましいでしょう。

ガソリンスタンドの洗車機コーティングってどうなの?

ガソリンスタンドで設置されている洗車機でのコーティングは、機械の性能が向上して、高い効果が発揮できるようです。

例えば、ENEOSのガソリンスタンドを日本全国に出店している「ENEOSジェネレーションズ」では、「EneJet Wash」と呼ばれる洗車機ブランドを展開しています。

EneJet Washでは、”泡ブロー”と呼ばれる上級グレードを用意しているのが特徴。高圧でのブローと泡によりホコリ・汚れを除去してから洗浄します。機械でポリマー樹脂もしくはガラス系素材を使用したコーティングを行い、愛車に汚れがつきにくくなる仕組みです。

洗車機で一括して車の洗浄からコーティングまで行えるだけでなくガソリンスタンド独自のサービス展開をしているケースもあります。お近くのガソリンスタンドに設置されている洗車機をチェックするのが好ましいでしょう。

フロントガラスコーティングをしていても洗車機に入れてOK?

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結論から述べると、フロントガラスだけでもコーティングを施して綺麗にしているなら、なるべく洗車機の使用自体を避けるべきでしょう。

コーティングで作り上げた被膜は強固な材質となっているため、洗車機の使用で剥がれる心配が少なくなっています。しかし、洗車機は手洗い洗車と異なり、ブラシやスポンジが回転してボディに接触しながら汚れを落とす仕組みです。

フロントガラスをはじめボディ全体に傷ができたり、かえって汚れが悪化したりする可能性もあります。

また、フロントガラスに施工したものと、洗車機のメニューでコーティングの成分が異なるケースがあるため注意しなければなりません。

例えば、ガラス系のコーティング剤を使ってからすぐに、洗車機でワックス洗車のメニューを選ぶとします。ガラス系のコーティング剤は「無機系」、ワックスは「有機系」の溶剤とそれぞれ成分が異なるため、油膜汚れが酸化してボディの状態が悪化する可能性があるからです。

もし、フロントガラスだけ別のタイミングで綺麗にしている状態なら、効果がなくなるまで洗車機を使ったコーティングは避けるべきでしょう。

その他の箇所の汚れが気になっていてコーティング施工を考えているなら、専門の業者に相談してみるのをおすすめします。