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自賠責保険では、他人を死亡させた場合には、3000万円が上限。治療費や慰謝料、休業損害は最高120万円までとなっています。任意の自動車保険は、自賠責保険の賠償額を超える分はもちろん、相手の車などの物の被害も補償します。ファイナンシャルプランナーの長尾義弘氏と横川由理氏が『NEWよい保険・悪い保険2022年版』(徳間書店)で解説します。

自動車保険は2種類「自賠責」と「任意保険」

■自賠責保険だけでは補償が足りない

自動車保険は大きく2種類に分けることができます。ひとつは、強制保険として加入が義務付けられている自動車損害賠償責任保険。通称、自賠責保険と呼んでいます。車検の際、自賠責保険に加入していない車はパスすることができません。

もうひとつは、任意で加入する自動車保険。CMでよく目にするのは、任意の自動車保険です。では、なぜ任意の保険に加入しなければならないのでしょうか? それは自賠責保険の補償額が低いこと、相手の車や電柱など、物の補償がないこと、そして、自分の補償がゼロだからです。

自賠責保険では、他人を死亡させた場合には、3000万円が上限。治療費や慰謝料、休業損害は最高120万円までとなっています。交通事故には健康保険を使えませんから、あっという間に120万円を超えてしまうでしょう。

死亡時の賠償のうちこれまでの最高額は5億2853万円でした。被害者の所得にもよりますが、加害者は億単位の賠償額を払わなければなりません。

任意の自動車保険は、自賠責保険の賠償額である3000万円を超える分はもちろん、相手の車などの物の被害も補償します。また、ドライバー自身の死傷も対象です。

任意の自動車保険に加入するときは、対人補償と対物補償は無制限にしましょう。人身傷補償保険は、自分の死傷が対象ですが、搭乗中だけなく、歩行中も含めて加入してください。できれば無制限がよいです。気をつけることは、保険料の高い安いに目を奪われないこと。保険料は安いけど、補償が足らなかったとならないようにしましょう。

つけておきたい特約は3つあります。

「弁護士費用特約」はもらい事故のときに、「個人賠償責任保険」は自動車以外で他人を死傷させたり、物を壊したときが対象。「対物超過修理費用特約」もつけておくと安心です。

『NEWよい保険・悪い保険2022年版』(徳間書店)より。

注目!ドライブレコーダー特約のメリット

■ドラレコ特約には多くのサービスがある

どんなに気をつけて運転をしていても、交通事故は起こります。ドライブレコーダーは、フロントガラスやリアウィンドウに取り付け、走行中の映像や音声を記録できるビデオカメラです。

「あおり運転」による事故などをはじめ、事故時の証拠映像を記録することができるため、ドライブレコーダーを取り付ける人が増えてきました。

たとえば、「赤信号を無視して直進してきた車とぶつかってしまった」ケースなど、相手の車が「青信号であった」と主張した場合の過失割合と、相手側が「赤信号であった」場合の過失割合では大きく異なります。過失割合は、事故を起こした責任の割合です。このように事故時の証拠を残しておくことは大切となります。

「ドライブレコーダーを買って、車につければいいじゃないか」と思われるかもしれません。そこで、自分でドライブレコーダーを買ってつけるのと、大手保険会社のドラレコ特約をつけてドライブレコーダーをレンタルするのとではどのような違いがあるのか見ていきましょう。

ドラレコ特約は、月額650円から850円程度を支払い、ドライブレコーダーをレンタルします。たとえ、運転者に意識がなく、周りに誰もいなくとも一定以上の衝撃を検知した場合に自動通報機能が働き、位置情報や衝撃検知時の記録などが保険会社に送信されます。

ドライブレコーダーを通じて通話をしたり、救急車の手配、家族へのメール連絡など多くのサービスがあります。

また、事故時の映像だけでなく運転技術も記録しますから、障害物に近づきすぎたり、急発進などが多いケースでは、アラートを受けたり、安全運転診断などのサービスを受けることができます。自分で取り付けた場合は、単なる記録しかできません。

『NEWよい保険・悪い保険2022年版』(徳間書店)より。

長尾 義弘
ファイナンシャルプランナー
横川 由理
FPエージェンシー代表