貨物車両をけん引する今回と同型の電気機関車(写真:広瀬雅信/アフロ)

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神奈川県小田原市内のJR東海道貨物線の酒匂川橋梁付近など2か所で、線路への人の立ち入りがあり、通勤時に東海道線15本が遅延してツイッター上で苦情が相次いだ。

カメラを持って立ち入ったといった内容の車内アナウンスが流れたとの情報も複数あったが、JR東日本では、「そういったことは確認できていません」としている。

「ニーナ」と呼ばれる人気の電気機関車「EF66形27号機」が走行

「普通にこれから仕事なのに」「平日朝のラッシュ時間帯に何をやっているのやら」「朝から2連続とか ...勘弁してください」

2021年9月22日朝6〜7時台にかけ、ツイッター上では、東海道線の遅れに対し、こんな声が次々に投稿された。立ち入りが2度も続いたほか、鉄道ファンがカメラを持って逃げたとの情報も出回り、撮り鉄と呼ばれる一部のファンに怒りを向ける人も多かった。

JR東日本横浜支社の広報室にJ-CASTニュースが聞いたところでは、線路立ち入りがあったときは、2回とも、「ニーナ」の愛称でアイドル的な人気がある古い電気機関車「EF66形27号機」が走っていた。

ツイッター上ではこの日、青い車体が印象的なニーナが貨物列車をけん引して東海道貨物線を走る姿の写真がいくつも投稿されている。そのため、線路に立ち入ったのは、鉄橋などを走るニーナを撮ろうとしてではないかとも推測されている。

JR「カメラを持っていたかは確認できていない」

JRによると、ニーナがけん引する24両編成の貨物列車は、広島県内の東福山駅を出た後、東海道貨物線の上り線を経て、東京都内の東京貨物ターミナル駅に向かうところだった。

1回目の立ち入りは、6時3分ごろに根府川―早川両駅間であった。この区間に鉄橋はなく、安全確認の後、18分ほど停車して運転再開した。

2回目は、6時29分ごろに小田原―西湘貨物両駅間の酒匂川橋梁付近であり、安全確認後の7時10分に全線で運転を再開している。

1、2回目とも、立ち入った人がカメラを持っていたかは確認できていないという。

2回目は、貨物線と並行する東海道線への影響が大きく、上下線で15本に最大約51分の遅れが出た。

朝の通勤・通学の時間帯だったため、約5000人に影響したとしている。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)