トルコで半年間プレーした香川。ファンから愛されていただけに失望も大きかったか。 (C) Getty Images

写真拡大

 スペイン2部のサラゴサでプレーする香川真司の発言が、トルコで物議を醸している。
 
 トルコ・メディア『Sporx』などが報じたところによれば、日本代表MFは先われた米メディア『The Athletic』のインタビューで、欧州における自身のキャリアを振り返り、その中で「ベジクタシュには行きたくなかった」とコメントしたという。

 2010年の夏にセレッソ大阪からドルトムントへ移籍した香川は、ユルゲン・クロップ監督の下で、ブンデスリーガ連覇などに貢献。その活躍が認められて、12年夏にイングランドの超名門マンチェスター・ユナイテッドに引き抜かれた。
 
 1年目は、26試合に出場して6ゴール・6アシストとまずまずの結果を残し、プレミアリーグ制覇も経験。しかし、自身を獲得してくれたアレックス・ファーガソン監督が勇退した2年目は思うように出場機会を得られず、キャリア初のノーゴールに終わった。
 
 ユナイテッドで構想外となった香川は、14年夏にドルトムントへの復帰を選択。かつて躍動した古巣で5シーズンに渡ってプレーしたが、18-19シーズンにリシュアン・ファーブル新監督の下で、再び戦力外扱いとなってしまう。そこで決断したのが、19年1月のベジクタシュへのレンタル移籍(半年間)だった。
 
 このトルコの強豪で、香川はデビュー戦で途中出場から数秒でゴールを奪うなど、14試合に出場して4得点をマーク。熱狂的なファンからも支持され、昨夏にはクラブが完全移籍での獲得に動いているとも報じられていた。
 
 それだけに、香川の発言に憤慨したファンも少なくなかったようだ。本人のSNSに次のようなコメントが次々に書き込まれる事態となってしまった。
 
「二度と戻ってくるな」
「俺たちもお前のことは好きじゃない」
「絶対に許さない!」
「お前は誰だ?」
「あなたを愛していたのに残念です」
「応援したのに、意味がなかった」
「いまどこでプレーしているんだ?2部じゃないか」
 
 数日前までは「ベジクタシュに戻ってきてくれ」と早々に覇権争いから脱落したチームへの復帰を望む声も一つや二つではなかっただけに、裏切られたという思いが強かったのだろう。
 
「愛着のあるドルトムントでプレーし続けたかったが、チャンスをもらえなかったので、やむなくトルコへ行った」
 
 おそらくはそんな主旨のコメントだったのだろうが、思わぬ“炎上”騒動となってしまった。
 
構成●サッカーダイジェストWEB編集部