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新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、自衛隊に災害派遣命令が出ました。


防衛省がPFI契約でチャーターしている民間フェリー「はくおう」(矢作真弓撮影)。

 政府は2020年1月31日(金)、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、自衛隊に対し災害派遣を命令、これを受け自衛隊は、防衛省がPFI契約(後述)を結んでいる民間船舶「はくおう」の活用を決めました。

「はくおう」は約1万7000総トンの貨客船で、部屋数は94室です。また「PFI」とは、公共サービスを提供するときに、民間の資産や資金、施設などを活用する「民間資金等活用事業」のことです。PFI契約を結んでいる場合、災害発生などの緊急事態の際に優先使用することができます。

 今回の災害派遣命令は、中華人民共和国で新型コロナウイルス感染症の感染が拡大している影響により帰国した邦人に対する救援活動の実施を目的としたもので、「はくおう」は帰国邦人の一時停留場所として用いられます。また、「はくおう」を含めた宿泊施設などにおける停留者の生活支援なども災害派遣命令に含まれています。

 なお防衛省は今回の災害派遣命令の実施に関し、特に緊急を要し、都道府県知事などの要請を待ついとまがないと認められることから、自衛隊法第83条第2項ただし書きに規定されるものとしています。