「ちょちょまう」という言葉、聞いたことがあるだろうか。

これは2019年8月24日放送のバラエティー番組「人生最高レストラン」(TBS系)で、出演者の間でちょっとした話題になった方言だ。



「ちょちょまう」を使ったのは、ゲストの小藪千豊さん(大阪出身)。子供の頃、母親によく高級な飲食店に連れて行ってもらっていたという話の流れで、

「将来、女の子をエスコートする立場になんねん。そん時にな、ちょちょまってフォークは落とす、ワインの頼み方は分からんような男やったら、女の方が恥をかくやろ」

とコメントしたのだ。どうやら、パニックになるといった意味で使っているらしい。

トーク巧者な小藪さんだけに、出演者一同が「ちょちょまう」をスルーしかけたが、そこでお笑いコンビ「サバンナ」の高橋茂雄さん(京都出身)が口をはさんだ。

「東京の方にお知らせしますけど、(関西出身の)我々も『ちょちょまう』にはちょっと疑問を感じてます」

ちょちょまう、使いますか?

高橋さんの指摘に、当の小藪さんを含めてスタジオは爆笑。司会の「チュートリアル」徳井義実さん(京都出身)も、

「(ちょちょまうは)関西弁とは思わないでください。小藪スラングだと思ってください」

と笑いながらコメントしていた。

同じ関西芸人からのこうしたツッコミを受けて、小藪さんは「まあ、まあ」と頷きながら反応。その上で、ちょちょまうについて「テンパる、オドオドする」という意味だと改めて説明していた。

徳井さんが「小藪スラング」と言ったように、確かに「全国方言辞典」(三省堂)「広辞苑」(第七版)をひいてみても、ちょちょまうの項目はない。しかしツイッターを見てみると、「私は使ってる!」といった報告が。

決して、小藪家独自のスラングというワケではなさそうだ。実際、落語家の桂吉坊さん(兵庫・西宮出身)も6月10日のツイートで、「調べたダイヤと全然ちゃう電車が次々来て、ちょちょ舞うてる」としていた。

どうやら、関西の一部で使われているらしい「ちょちょまう」。読者の皆様は、使ったことがあるだろうか。