ドルトムントで構想外となっている香川。噂されるトルコ行きの可能性は消えたが、いまだ移籍の可能性は残されている。 (C) Getty Images

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 現地8月31日、23時59分(日本時間1日午前6時)をもって欧州主要リーグの移籍市場が閉じられ、各クラブの今夏の補強は終了した。

 イングランド(8月9日)、そしてイタリア(8月17日)が、例年より期限を大幅に前倒しにし、リーグ開幕を前に市場をクローズしたことで、そのほかのリーグも8月上旬の時点で大きな選手補強を済ませ、比較的敵に静かな最終日を迎えた。

 とはいえ、全く動きがなかったわけではない。例年のように、いわゆるビッグネームが大金を得て、駆け込み移籍をすることはなかったものの、チームの重要な戦力になりうる実力派の動向が相次いだ。

 今夏にユベントスへ大黒柱であったクリスチアーノ・ロナウドを放出し、ジュレン・ロペテギ新監督の下で新生チームを発足させたレアル・マドリーは、FW陣の人員整理に余念がなかった。

 生え抜きのスペイン人FWボルハ・マジョラルをレバンテへレンタル移籍させると同時に、リヨンから同じくマドリーユース出身のドミニカ代表FWマリアーノ・ディアスを5年契約で獲得した。

 昨シーズンの公式戦45試合で21ゴール・7アシストをマークし、一躍ブレイクを果たした若きドミニカンをマドリーは、「3000万ユーロ(約39億円)程度で買い戻した」と発表。ちなみに背番号はC・ロナウド付けていた「7」に決定し、期待値の高さを窺わせている。

 レンタルでの移籍が相次ぐなかで、完全移籍での移籍を果たしたのは、バイエルンからパリ・サンジェルマンへ移ったファン・ベルナトだ。その移籍金は、1500万ユーロ(約19億6000万円)と推定されている。

 昨シーズンにミスを繰り返してドイツの絶対王者で定位置を失ったスペイン人SBは、捲土重来を期してフランス王者の一員となった。手薄な左SBの補填を今夏の補強で重要視していたパリSGは、本命と見られていたダニー・ローズ(トッテナム)やアレックス・サンドロ(ユベントス)の獲得に失敗するなか、土壇場で人材を確保した格好だ。

 またパリSGは、カメルーン代表FWのマクシム・シュポ=モティングを獲得。マインツ時代にトーマス・トゥヘル監督の指導を受けた点取り屋は、昨シーズンまで所属したストークが2部へ降格したことで契約は解消されており、移籍金は発生しないという。

 その一方で、アルゼンチン代表MFのジオバニ・ロ・チェルソはレンタルで乾貴士が所属するべティスに新天地を求めている。

 さらにパリSGは、バイエルンからドイツ代表CBのジェローム・ボアテングの獲得も狙っていたが、最後まで移籍金で折り合いが付かず、交渉は暗礁に乗り上げたまま、実現することはなかった。

 最終日で最も高い移籍金が動いたのは、セルティックのU-22フランス代表FWのムサ・デンベレだ。リヨンは以前から獲得にアタックし、断られていたものの、土壇場で2200万ユーロ(約28億6000万円)の交渉をまとめた。
 また最終日には、日本人選手の移籍も目立った。とりわけ注目を集めていたドルトムントの香川真司を巡っては、その新天地候補の補強状況など、非常に興味深いものがあった。

 ドルトムント在籍7年目にして、新監督リュシアン・ファーブルの構想外となり、放出候補とされていた香川へは、ベジクタシュ、セビージャ、マルセイユといったクラブからの興味がしきりに報じられていた。

 しかし、30日にマルセイユがローマからケビン・ストロートマンを獲得。31日には、セビージャがスパルタク・モスクワからクインシー・プロメスを、そしてベジクタシュがトリノからアデム・リャイッチをそれぞれ補填。香川獲得の可能性を報じられた各クラブが、中盤の軸となる選手を加えたことで、日本代表MFが今夏にドルトムントを退団する可能性は低くなった。

 ちなみにセビージャは、一方で元ブラジル代表MFのガンソを1年間のレンタルでリーグ・アンのアミアンに送り出している。

 ただ、香川のドルトムント退団の可能性が完全に消えたわけではない。ルーマニア(9月3日)、ウクライナ(9月3日)、ブルガリア(9月6日)、そしてポルトガル(9月21日)と移籍市場が9月以降も開いているところがあるため、今後も試合に出れないことが続くようであれば、これらの国に新天地を求めることがあるかもしれない。

 その他の日本人選手では、レッドブル・ザルツブルクに所属していた奥川雅也が、ブンデスリーガ2部のホルシュタイン・キールにレンタル移籍。さらにフランクフルトの鎌田大地は、遠藤航、冨安健洋、関根貴大、小池裕太が所属するベルギーのシント=トロイデンへ1年レンタルで加入している。