【戸塚啓コラム】アギーレの後釜には日本人監督による日本サッカーを
このままでは問題を先送りするだけだと思う。ハビエル・アギーレ監督が八百長疑惑で告発された件だ。
まだ起訴に至っていないし、有罪が確定したわけでもない。だが、そもそも疑惑を抱かれることを、僕は看過できない。監督を交代するべきだと思う。
来年1月のアジアカップは、手倉森誠コーチに暫定的に指揮を執ってもらう。暫定とするのは、リオ五輪出場を目ざすチームの仕事にこれから労力を割かれるからだ。あくまでもコーチとして、彼には日本代表に関わってもらう。その間に新監督の選定を進めていく。
代表監督は外国人のポストと見なされがちだが、なぜ日本人ではダメなのだろうか。
通訳なしで選手とコミュニケーションが取れ、日本サッカーと日本人選手の特徴を知る。時間の無さを埋めることができる。日本人監督のアドバンテージは多い。
来年6月にはロシアW杯のアジア1次予選がスタートするが、この段階で日本が敗退するはずがない。チーム力を問われる以前に「個」の力で、対戦相手を上回る。監督の経験や力量が問われるのは、もう少し先の段階だ。
対アジアという意味では、むしろ日本人のほうがいい。現役時代にW杯予選を戦ったことのある日本人指導者なら、試合に向けたマネジメントを経験に基づいて進めることができる。東南アジアや中東でのゲームは、試合に向けてどのように調整をしていくのかが重要だからだ。
さて、適任者は誰か。
監督経験者でなくてもいいのである。アジアの戦いに対する皮膚感覚が大切なのだ。
J1、J2で采配をふるう監督をひとまず除き、候補者を考えてみる。たとえば、VVVフェンロでコーチを務めている藤田俊哉氏はどうだろう。クラブと代表でアジアの戦いを経験し、欧州から代表に合流する難しさも体験している。ポジショニングの良さや一歩先を読む予測に優れ、高い得点能力を持つMFとして活躍した。日本人らしさを個人とチームの結果に結びつけた彼なら、広く支持を集めるチームを作るはずだ。
日本代表での藤田氏は、控え選手の立場も経験した。それもまた、代表を率いるうえでの財産である。チームが一体感を得るためには、控え選手の献身的な姿勢が不可欠だ。自身の経験に基づいたその言葉は、サブのメンバーの胸にしっかりと届くはずである。
コーチは新監督に一任する。2004年のアジアカップで成功を収めたチームで、藤田氏とともにまとめ役を担った三浦淳寛氏は魅力的な人材だ。藤田氏とジュビロの黄金時代を築き、W杯に2度出場した中山雅史氏も、代表の力になってくれるだろう。若年層からすべての世界大会でピッチに立った宮本恒靖氏の経験も、日本代表を支えてくれるものだ。
僕自身はブラジルW杯終了後にも、日本人監督の就任を臨んだ。日本代表の結果を本当に悔しく思い、全身を襲った悔しさをエネルギーに変えられるのは、日本人だけだからだ。
二頭体制やトロイカ体制でもいい。日本人監督による日本人らしいサッカーを、早く目ざしてほしいのである。
まだ起訴に至っていないし、有罪が確定したわけでもない。だが、そもそも疑惑を抱かれることを、僕は看過できない。監督を交代するべきだと思う。
来年1月のアジアカップは、手倉森誠コーチに暫定的に指揮を執ってもらう。暫定とするのは、リオ五輪出場を目ざすチームの仕事にこれから労力を割かれるからだ。あくまでもコーチとして、彼には日本代表に関わってもらう。その間に新監督の選定を進めていく。
通訳なしで選手とコミュニケーションが取れ、日本サッカーと日本人選手の特徴を知る。時間の無さを埋めることができる。日本人監督のアドバンテージは多い。
来年6月にはロシアW杯のアジア1次予選がスタートするが、この段階で日本が敗退するはずがない。チーム力を問われる以前に「個」の力で、対戦相手を上回る。監督の経験や力量が問われるのは、もう少し先の段階だ。
対アジアという意味では、むしろ日本人のほうがいい。現役時代にW杯予選を戦ったことのある日本人指導者なら、試合に向けたマネジメントを経験に基づいて進めることができる。東南アジアや中東でのゲームは、試合に向けてどのように調整をしていくのかが重要だからだ。
さて、適任者は誰か。
監督経験者でなくてもいいのである。アジアの戦いに対する皮膚感覚が大切なのだ。
J1、J2で采配をふるう監督をひとまず除き、候補者を考えてみる。たとえば、VVVフェンロでコーチを務めている藤田俊哉氏はどうだろう。クラブと代表でアジアの戦いを経験し、欧州から代表に合流する難しさも体験している。ポジショニングの良さや一歩先を読む予測に優れ、高い得点能力を持つMFとして活躍した。日本人らしさを個人とチームの結果に結びつけた彼なら、広く支持を集めるチームを作るはずだ。
日本代表での藤田氏は、控え選手の立場も経験した。それもまた、代表を率いるうえでの財産である。チームが一体感を得るためには、控え選手の献身的な姿勢が不可欠だ。自身の経験に基づいたその言葉は、サブのメンバーの胸にしっかりと届くはずである。
コーチは新監督に一任する。2004年のアジアカップで成功を収めたチームで、藤田氏とともにまとめ役を担った三浦淳寛氏は魅力的な人材だ。藤田氏とジュビロの黄金時代を築き、W杯に2度出場した中山雅史氏も、代表の力になってくれるだろう。若年層からすべての世界大会でピッチに立った宮本恒靖氏の経験も、日本代表を支えてくれるものだ。
僕自身はブラジルW杯終了後にも、日本人監督の就任を臨んだ。日本代表の結果を本当に悔しく思い、全身を襲った悔しさをエネルギーに変えられるのは、日本人だけだからだ。
二頭体制やトロイカ体制でもいい。日本人監督による日本人らしいサッカーを、早く目ざしてほしいのである。
関連情報(BiZ PAGE+)

1968年生まれ。'91年から'98年まで『サッカーダイジェスト』編集部に所属。'98年秋よりフリーに。2000年3月より、日本代表の国際Aマッチを連続して取材している
