■春モデルを買ったユーザーの立場は?

このように海外と日本では、ハードと回線の関係が異なることから携帯電話の新製品の発表や発売方法が大きく異なっている。但しどちらの方式がよいとは一概に言えないだろう。日本のスタイルは、新機能を搭載した新製品を広く市場に普及させるのに一役買っているからだ。

しかし、このように新製品を季節ごとにキャリアが投入する日本の方式は、もう無理が生じてきていないだろうか?

たとえば夏モデルの発表の数日前に、この春に発表された春モデルを買ったユーザーの立場はどうなるのだろうか?
また季節が変わる=すなわちたった3ヶ月で自分の買ったモデルが旧機種扱いになってしまうのだろうか? 

仮に買い換えたくとも、端末の買い換えには契約の縛りがあるし、1年未満などの機種変更は割高となる。これが海外であれば、以前にも書いたように中古市場があるので買ったばかりの機種であっても中古として売却、新機種に買い換えることも容易だ。しかも新しい機種であればあるほど高値で売却できるため、新機種への買い替え負担も少なくて済む。

しかし、日本では携帯電話を気軽に買い換えるシステムは皆無である。携帯を買い換えてみたものの、数日後には自分の欲しいと思っていた新製品が出てしまっても、しばらくは買い換えることすらできない。また販売店のほうでも、新モデルが続々と入荷してくれば、旧モデルは割引で販売せざるを得ない。たとえ機能に差異が無くともキャリアから「夏モデル発売」と発表されれば、「春モデル」は古い製品、とユーザーが感じてしまうからだ。

これだけ多くの新製品を季節ごとに発売するのならば、各キャリアも端末の買い換えに関してより柔軟なシステムを導入するべきではないだろうか?

このためには現状の「新規契約」「長期利用者」だけが割安で端末を買える方法に改革を加える必要も出てくるかもしれない。一見すると華やかな日本のキャリアの新製品発表会だが、華々しくデビューする新機種を指をくわえてただ眺めることしかできない利用者が多数いることも事実だろう。
また次から次へと新機種を出すことにより、いつ買い換えればいいのかわからなくなる利用者も出てきているはずだ。

日本の端末が安いといっても、毎月のように買い換えることはコストなども考えると事実上できないといえる。気に入った商品をいつでも無理なく買えるような販売方法が提供されることが、ユーザーにとって望ましいように思えるのだ。


■これもオススメ!海外モバイル通信コラム
びっくりケータイ集合!こんなものまであるのか?中国面白携帯事情
"ブランド品"ケータイをもてない日本人! "PRADA Phone"にみるブランド電話の魅力
国境を越えはじめた通信サービス!日本以外の世界が繋がる「国際ローミング」の新しい潮流
海外の市場の強さは"中古ケータイ市場"! 日本は、もう追いつけないのか?
"ブランド力"で海外に勝てない日本端末

山根康宏
著者サイト「山根康宏WEBサイト」
Copyright 2007 livedoor. All rights reserved.