“宇治抹茶の神”に密着!現存する宇治最古の茶園で茶葉を栽培 自身の技を娘へ継承

毎週土曜日 午前10時30分から日本テレビにて放送(関東ローカル/TVerにて最新話を無料配信)ヒロミ、小泉孝太郎がMCを務める「オー!マイゴッド!私だけの神様、教えます」。
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6月20日(土)の放送では、“宇治抹茶の神”こと「堀井七茗園」六代目園主・堀井長太郎さんに密着。
ビタミンK、食物繊維、β-カロテン、ルテインなど豊富な栄養分を含む茶葉をそのまま摂れることからスーパーフードと呼ばれ、去年1年間の抹茶を含む緑茶の輸出額は過去最高の721億円(出典:財務省貿易統計)と、今、世界でブームとなっている抹茶。
京都府宇治市、宇治駅から徒歩8分の場所にある「堀井七茗園」を訪れると、海外からの方の姿も多く見られる。「堀井七茗園」は創業から約146年で、京都府内の茶葉を使用した約20種類の抹茶を取り扱っている 。その中でも「一番いいお茶」というのが「プレミアム成里乃」(20g/8,640円)。2020年には、フランス・パリで開かれた「日本茶コンクール」で抹茶部門 グランプリに輝いた。
まず堀井さんは、シェイカーを使った宇治抹茶の作り方を紹介してくれた。
測りで1服(1杯)の量・2gを量る。そしてダマにならないよう茶こしでふるう。この一手間でより滑らかさが出るという。さらに水80cc〜100ccをシェイカーに入れ、あとは振るだけ。これで夏場に飲みやすい水立ての抹茶が手軽に完成。

お次は、お湯で作る通常の作り方も紹介。
抹茶を点てる前にもポイントが。「まずお湯でお茶碗を温める。(茶碗が)冷たかったら全然美味しさが違います」とのこと。
そしてお湯を捨てた茶碗の中に2gの抹茶と60ccのお湯を注ぐ。仕上げに、茶筅で上下に約20秒かき混ぜる。「最後は上の方をなでてやるとすごくバブルが出て、『の』の字を書いて終わりです」と堀井さん。

店内ではフランス出身、サウジアラビア出身の方々がそれぞれの作り方によるお茶を試飲。すると水立ての方が好評の様子。「多分そうやと思います、私らも水の方が(美味しいと思う)」と堀井さん。
その理由は「温度が高いとカテキン(渋味成分)、タンニンが流出しちゃう。低い温度だとテアニン(うま味成分)だけが抽出できる。低い温度ほどうま味が出やすい」という理由。なお、抹茶に含まれるカテキンやテアニンなどの抗酸化物質には肌の老化を防ぐアンチエイジング効果も期待される。
宇治抹茶の生産は容易ではない。まず定義として「京都府・奈良県・滋賀県・三重県の4府県産のいずれかの茶葉を使用」「宇治地域の伝統的な製法で加工」「最終加工地が京都府内であること」など、厳しい条件があり大量生産することが難しい。
さらに宇治抹茶を作る上で重要なのが「覆い」だと堀井さん。そこで茶園でその様子を見せてもらった。
その茶園は、「宇治で一番古い600年の歴史を持っている」と堀井さんが語る通り、室町時代三代将軍・足利義満が7つの優れた茶園に指定した「宇治七茗園」のうちの一つを譲り受けたもの。今では現存する宇治最古の茶園で、「明治の中頃に譲り受けてずっと栽培している」という。
この「奧ノ山茶園」には、樹齢は300年ほどの母樹の姿も。お茶は種から育てると遺伝子の関係で別の性質になるため、枝を切り、挿し木にすることで同じ品質を保てるという。
では先ほどの「覆い」とは?「寒冷紗という幕。これを広げて直射日光を遮ります」と堀井さん。現在主流になっているのが、茶葉の上を直接覆う「直がけ」。だが堀井さんは、まず網目が荒く少し日光を通すシートで覆いテアニン(うま味成分)を蓄えつつ新芽を成長させ、新芽の成長が終わる4月中旬ごろに2段目をかけより長い期間、日光を遮断するという「棚がけ」という形で行っている。
なお、抹茶も他のお茶も茶葉は一緒だが、栽培や製造方法の違いで出来上がるお茶の種類が変わる。煎茶は、日光をしっかり浴びせることでうま味成分のテアニンを渋味成分のカテキンに変化させ、渋みのある煎茶に仕上げる。一方、抹茶は新芽が出る3月後半ごろ、覆いで日光を遮ることによってカテキンになる量を減らしテアニンを残すことで、うま味・甘みが強くなる。
茶摘みの時期を聞くと「大体5月に入ってすぐ。一番いいお茶が採れるのは3日間と言われますね」とのこと。
そこで今年5月上旬、1年でたった3日しかない茶摘みの日のうち1日に密着。3月下旬に訪れた時には少し青黒かった茶葉が、約一ヶ月で鮮やかな緑色に。なお摘む時期の判断は、「開いてない細い」芽である「頂芽」が「くるくるっと巻いてる時が一番いい旬」だという点だそう。
朝7時、茶摘みがスタート。摘みを行っているのは地元の主婦たち。全て手摘みで行われており、機械狩りの方が早く多く摘むことができるが「新芽だけを摘むというのがお茶摘みの基本」と、堀井さんは手摘みにこだわっている。

摘み終えた茶葉は発酵が進み味や香りが変わってしまうため、すぐさま製茶工場に持っていく。
まずは摘まれたばかりの新芽を取り出しベルトコンベヤーに乗せ、茶葉を蒸す作業へ。高温の蒸気で蒸すことで酸化酵素の活性を止め、冴えた緑色と香りを引き出す。堀井さんは幾度となく茶葉の香りを確かめ、蒸し加減を調整している。
七代目を継ぐ予定の娘・成里乃さんが、堀井さんの蒸し加減を香りで覚えている様子も。なお成里乃さんは茶葉「プレミアム成里乃」の名前の由来でもある。
茶葉を蒸し終えると「お茶を蒸した後はすごく水分がある。それを風によってある程度乾かす」(堀井さん)と、約200℃の炉で熱風乾燥。
100年前、堀井さんの曾祖父が考案した「堀井式碾茶乾燥機」は3段構造。温度を変え徐々に乾かすことで抹茶の香りもさらに良くなるという。堀井さんはここでも香りのチェックを欠かさない。

ここから硬い茎や葉脈を細かく取り除き、色の識別をするなど美味しいところだけを抽出すれば、抹茶の原料となる碾茶(てんちゃ)の出来上がり。色は摘んだ時と比べ、深みのある緑色。そして、碾茶を粉末状にすることで抹茶となる。
粉末状にする製法については「うちは全部石臼挽きで抹茶にしている」と堀井さん。抹茶を挽ける量が少なくても石臼挽きにこだわっており、その理由は「石臼というのは最先端だけがツルツルになっていて、ここで微粉末を作っている。これが抹茶で点てた時に、風味豊かですごい香りが立つ」という点から。

そんな堀井さんが宇治抹茶を作り続けるワケを聞くと、「毎年やっぱり、出来上がりが楽しみ。同じような品質に近づけていくというのが一番楽しい作業ですよね」と語った。
“神”の宇治抹茶作りをもう一度見たい方はTVerで:https://tver.jp/series/srgcg6j7uk
