廣岡達朗氏(C)日刊ゲンダイ

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「巨人で13年間もお世話になり、野球を教えてもらい、本当に感謝しています。でも、今の巨人は、完全によそのチームになってしまいました」

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 のっけからこう憂えるのは、巨人黄金時代に名遊撃手として活躍、ヤクルト、西武監督として4度のリーグ優勝、3度の日本一に導いた廣岡達朗氏(94)だ。

 巨人は阿部慎之助前監督(47)が娘への暴行容疑で現行犯逮捕され、26日に辞任。球団史上例のないシーズン途中の監督退任(監督兼任は除く)を受けて橋上秀樹監督代行(60)が就任したが、巨人で選手経験のない人物が監督、監督代行を務めるのも初めてのことだ。

 冒頭の廣岡氏は、「阿部が辞めて、野村克也の教え子である橋上が代行をやる。それもシーズンが終わるまでなんて、冗談ではない。巨人の伝統はどこに行ったのか」と、こう続ける。

「巨人はかつて他球団の模範的な存在だった。私は巨人引退後に他球団に移り、強いチームに勝つ方法を学んだ。川相(ディフェンスチーフコーチ)は現役時代、巨人から中日に移籍して勉強して、指導者として戻ってきた。巨人のこともよく分かっていると思いますが……」

 辞任に追い込まれた阿部前監督については手厳しい。

「阿部は遅かれ早かれ、辞めることになっていたのでは」

「あくまで家庭の問題だと思うが、娘さんを突き飛ばしたというのは感心できない。とはいえ、そもそも阿部は他球団のベテラン、外国人の補強頼みで自前の選手を育てきれていなかった。オーナー付特別顧問である元監督の原(辰徳)がしっかり阿部に助言をしていれば、少しは変わっていたかもしれません。ただ、今のやり方では、遅かれ早かれ、辞めることになっていたのではないか」

 後任監督には、巨人OBでヤンキースなどでも活躍した松井秀喜氏の名前が挙がっているが、廣岡氏は「メジャーで成功した選手が日本で監督をやるとは思えません。イチローだってそうでしょう」と、こう続ける。「米国の球団はGMを筆頭にフロントと現場が一体となり、合理的に勝つ仕組みを作っている。一方で日本は、現場を本当に理解している人間がチーム運営に関わっている球団が多いとは言い難い。あくまで道楽のひとつで、金儲けの手段としか考えていない球団が少なくない。そういう環境で松井が監督を引き受けたとしても、ただ結果だけを求められ、ダメならクビで終わり……なんてことになりかねませんから」

 巨人が松井監督を招聘するためには、それなりの準備が必要というわけだ。

 現場トップの不祥事に揺れる巨人が大きな転換期を迎えているのは間違いない。

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 ところで、「シーズン終了まで代行をやるなんて冗談じゃない」と言われてしまった橋上代行とは、いったいどのような人物なのか。原辰徳氏には干された一方、阿部監督には心酔されていたというが…。●関連記事 【もっと読む】巨人・橋上秀樹監督代行とは何者か では、それらについて詳しく報じている。