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卵から完全に人の手で育てた、いわゆる「完全養殖ウナギ」が29日から試験的に販売されます。一般販売は世界で初めてとなります。

【写真を見る】1尾4860円「完全養殖うなぎ」と1尾839円の「輸入うなぎ」

価格高騰の“救世主”に?「完全養殖のうなぎ」あす一般向けに販売へ

井上貴博キャスター:
29日から試験的に一般販売されるのが、世界初「完全養殖のうなぎ」で1尾4860円です。

29日午前10時からイオンのグループECサイト(ネット販売)、日本橋三越本店などで試験販売されます。(※数量限定でなくなり次第終了)

イオンと山田水産は、味や価格などアンケート調査し、今後の普及を目指すとしています。

「完全養殖」と「養殖」の違いは?

井上キャスター:
うなぎの生態というのは、いまだによくわかっていません。

今回販売される「完全養殖のうなぎ」は、卵から完全に人の手で育てたうなぎです。

私たちが今食べているうなぎのほとんどは「養殖うなぎ」で、天然の稚魚「シラスウナギ」を捕って育てています。

では、どのようにして完全養殖を成功させたのかを見ていきます。

20年前は年間に10〜100匹程度しか育てることができませんでした。「シラスウナギ」になる前の「仔魚」は、1日2時間おきに5回エサやりが必要で、毎日水槽を洗わなければいけないなど、1匹あたりの生産コストが数十万〜数百万円かかっていました。

しかし、現在は年間1万匹を育てることに成功しました。

▼養殖に適したエサの開発
▼自動給餌システム
▼量産できる飼育水槽の開発 など

このような研究が進んだことにより、1匹の生産コストは約1800円まで抑えられるようになりました。

より価格が下がっていけば、約5000円という値段がどんどん下がっていきそうですよね。

教育事業家 岸谷蘭丸さん:
激安にしてもらえたら毎日でも食べられますよね。

国産うなぎは4割安に!今後の価格はどうなる?

井上キャスター:
気になる2026年のうなぎの価格についてみていきます。

水産庁資料によると、2024年の国内のうなぎの供給量は約73%が輸入で、蒲焼きなどの加工品は99%以上が中国から輸入しています。

中国産の蒲焼きなど加工品の1キロあたり価格は、約2割安くなっています。

▼2025年:2360円
▼2026年:1919円

なぜ安いのか、日本鰻輸入組合の松浦信也理事長は、「去年、シラスウナギが19年ぶりの大豊漁で、その時に繁殖したものがいま出回っているので安い。また、中国などでの養殖だと重油代や人件費も抑えられるため」と話しています。

一方、国産うなぎの価格を見てみると、去年同時期より4割安くなっています。

▼2025年4月:5307円
▼2026年4月:2983円 

国産うなぎが安くなっている理由について、鰻問屋松本の松本賢吾代表によると…

▼シラスウナギが2024年12月から2年続けて大豊漁
▼稚魚が大きくなり、市場に出回って、卸売価格が3〜4割下がっている
▼鰻店は夏が勝負。その後の9月頃から店で食べる価格が下がり始めるのではないか

出水麻衣キャスター:
お店の値段が下がるということは相当なことなので、少し期待してしまいますね。

井上キャスター:
確かに消費者としては、値段が下がることは嬉しいですが、生産者としては安くなりすぎても苦しいのではないかと思ってしまいます。

完全養殖の影響について松本さんは、「もし完全養殖が普及すれば、国産のうな重がいまの4000円台から2000円程度まで下がる可能性がある。一方、現在の養鰻業者は苦しむことも」と話しています。

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<プロフィール>
岸谷蘭丸さん
教育事業家
ボッコーニ大学在学中
海外大受験や英語試験対策の会社を経営