豆満江から海洋進出狙う中国、「習主席、河口通じた出海権議論のため訪朝」
中国の海洋進出に向けた主要通路となる豆満江(トゥマンガン)河口開発問題をめぐり、北朝鮮、中国、ロシアの協力が本格化している。19〜20日に北京で開かれた中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領の会談で豆満江河口開発に向けた3カ国協力が議論されたのに続き、近く行われる習主席の北朝鮮訪問でもこの問題が主要議題になるだろうという報道が出ている。
台湾聯合報は27日、専門家の分析として習主席が近く北朝鮮を訪問する主要目的が豆満江(中国名・図們江)河口を通じた中国船舶の海洋進出問題だと伝えた。習主席はプーチン大統領との会談でこの問題に対して大きな成果を上げ、これを結果として作り出すため北朝鮮訪問を急いでいるということだ。今回の中ロ首脳会談の共同声明には「1991年の中ソ国境東部区間に関する協定第9条に基づき北朝鮮とともに豆満江を通じて海洋に進出する問題に関する3カ国協議を持続する」という内容が盛り込まれた。
豆満江は白頭山(ペクトゥサン)天池に源を発し北朝鮮の両江道(ヤンガンド)と咸鏡北道(ハムギョンブクド)、中国吉林省、ロシアのプリモルスキー地方を経て東海(日本名・日本海)に流れる川だ。豆満江流域には北朝鮮の羅先(ラソン)特別市、中国琿春市、ロシアのハサン市が位置しているが、河口から東海に流れる約17キロメートル区間は北朝鮮とロシアの国境だ。中国は19世紀中盤まで東海につながる土地を持っていたが、清朝末期にロシアとの不平等条約により海上への出口を失った。その後中国は長く豆満江を通じた海洋進出を希望してきたが、北朝鮮とロシアは微温的な態度だった。
反転の契機は旧ソ連末期に訪れた。1991年5月に中国は旧ソ連と東北地域国境を画定する条約を結び、第9兆に豆満江河口問題を盛り込んだ。この条文は「ソ連は関連するそれぞれの側と中国船舶が豆満江下流を通じて海を行き来する航行を許可することに同意し、具体的問題は関連するそれぞれの側と交渉で解決する」という内容が明示されている。関連するそれぞれの側には北朝鮮が含まれる。だが旧ソ連崩壊後この議論は進展しなかった。
中国はその後2024年5月のプーチン大統領訪中を契機に締結された共同声明に、「北朝鮮と建設的対話を進める」という内容を含めるのに成功した。だが1カ月後に平壌(ピョンヤン)を訪問したプーチン大統領は豆満江河口国境地域にある既存の鉄橋と別に車が行き来する新たな橋を建設する協定を北朝鮮と締結した。既にある高さ9.6メートルの鉄橋より400メートル下流側に1メートル以上低い高さ8メートルの橋を新たに作るという内容だ。橋が作られる場合、橋梁の高さが低く物資を運ぶ中国商船はこの地域を通航できなくなる。
2025年4月30日には北朝鮮の朴泰成(パク・テソン)首相とロシアのミシュスティン首相がオンラインで着工式を行って橋梁工事を始め、4月21日にはロシア交通相がオンラインで参加する中で橋梁連結式も行った。在北朝鮮ロシア大使館はプーチン大統領訪朝2周年となる6月19日に完工予定だと発表した。
中国は橋の完工を控えて反転を狙っている。今回の中ロ共同声明に含まれた内容に基づき北朝鮮との交渉を急ぐということだ。聯合報は専門家の話として、「中ロが交渉のドアを開け、今度は北朝鮮と議論する番。習主席の北朝鮮訪問はこのためだとされる」と報道した。
中国はすでに豆満江改造計画をまとめて橋梁の高さを引き上げる案を中心とした改善補修計画を立てているという。この計画には総合的な豆満江しゅんせつ作業も含まれ、中国が設計、装備、人材を提供し北朝鮮とロシアは象徴的な資金だけを支援する3カ国プロジェクト形態で進められる予定だ。
同紙は「3カ国間で合意が形成され中国が豆満江を通じて出海権を実現するなら北東アジアの戦略地形も変わるだろう。中国吉林省、遼寧省、黒竜江省の東北3省の経済活性化だけでなく、朝中ロ3カ国が東海統制権を持つことなる」と予想する。さらに中国の北海、東海、南海艦隊に続く「第4艦隊」である北極艦隊創設の必要性も浮上するだろうと指摘した。
