長野本社の伊那食品工業は寒天最大手 家庭向けに「かんてんぱぱ」【経済トレンド】

伊那食品工業は長野県伊那市に本社を置く寒天のトップメーカー。業務用のほか家庭向けに「かんてんぱぱ」ブランドで、寒天を使ったスイーツや麺類も手がける。1958年6月設立。同年秋に21歳で入社し、後に社長となる塚越寛さん(現最高顧問)が再建、成長させた。(共同通信=浜谷栄彦記者)
寒天は寒冷で乾燥した内陸部が生産に適し、長野県は古くからの主要産地。原料は海藻で相場の変動が大きいのが難点だった。1973年の石油危機で価格が高騰。納入先の不評を買った。
塚越さんは1970年代から海外に海藻の調達網を広げ、供給の安定化に成功。1977年の新聞広告で「寒天はもう相場商品ではない」と宣言した。
1980年、ゼリーなどのかんてんぱぱシリーズを発売。目先の利益を追わずに着実な成長を心がける「年輪経営」を掲げ、最大手の地位を築く。
2005年にテレビで紹介されるとブームと言われるほどに注文が殺到。塚越さんは「当社最大の危機だ」と言った。翌年から3年連続で減収減益だったが給与水準は上げ続けた。近年はパスタ、まぜそばも作っている。




