10年ぶりの「ハワイ旅行」で、ハンバーガーセット「3000円超」に大後悔! 4人家族「年収600万円」に海外旅行は“高嶺の花”?「円安×インフレ時代」の海外旅行の残酷なリアル

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長年働き詰めだった自分へのご褒美と、家族への感謝を込めて計画した久々の海外旅行。青い海と空が広がるハワイは、かつて多くの日本人にとって「少し頑張れば手の届く」身近なリゾートでした。   しかし、いざ現地に降り立つと、そこには信じられない現実が待っています。フードコートで簡単な食事を済ませようとしただけなのに、ハンバーガーセット1つが3000円超え……家族4人で軽くお昼を食べるだけで1万5000円が吹き飛ぶ計算です。   歴史的な円安と現地の強烈なインフレが重なり、かつての金銭感覚でハワイや欧米に向かうと、滞在中に家計が破綻しかねません。今回は、年収600万円の4人家族を例に、現在の海外旅行がいかに過酷な状況になっているのか、その残酷なリアルをお伝えします。

円安とインフレのダブルパンチ! 激変した現地の金銭事情

久しぶりの海外旅行で、最も衝撃を受けるのが「食費」の異常な高さです。10年前であれば、ハワイのワイキキ周辺でも、10ドル札を握りしめていれば、そこそこお腹いっぱいになるランチが食べられました。当時のレートなら1000円前後です。
しかし現在は、米国での継続的な物価上昇により、カジュアルなハンバーガーのセットでも平気で20ドルを超えてきます。
例えば、円安の影響で1ドル150円台という状況が続くと、ドル建ての支払いは全て日本円で重く跳ね返ってきます。現地のスーパーでペットボトルの水1本を買うのすら、ためらうほどの金額なのです。
これが家族4人となれば、朝はホテルのカフェでパンとコーヒーを頼んで6000円、お昼にフードコートで1万5000円、夜に少し雰囲気のよいレストランに入ればチップ込みで4万円……! 何の贅沢もしていないのに、1日の食費だけで数万円が消えていきます。
 

「年収600万円・4人家族」にとってハワイは高嶺の花

ここで、世帯年収が600万円の会社員家庭を想像してみてください。毎月の手取りは決して余裕があるわけではなく、住宅ローンの返済や子どもの教育費に追われながら、コツコツと旅行資金をためてきたはずです。
そんな家族が、3泊5日のハワイ旅行に行こうとした場合、航空券やホテル代、現地での食費やアクティビティ代などを合わせると、総額の目安は約96万円から136万円にも上ります。
これに加え、入国に必要なESTAの申請費用や、海外旅行保険、現地での通信費(Wi-Fi代)といった細々とした出費もかさみます。ハイシーズンやホテルのグレード、アクティビティの内容によっては、軽く150万円を突破してしまう家庭もあるでしょう。
年収の4分の1近くを、たった数日の旅行で使い果たす。これは果たして現実的といえるのでしょうか。かつては中間層の娯楽であったハワイ旅行も、今の経済状況下では、一部の富裕層しか楽しめない「高嶺の花」になってしまったと痛感させられます。

国内旅行すら厳しい現実と、これからのレジャーの形

海外旅行が高すぎるなら、国内で我慢すればよいと考える人もいるかもしれません。しかし、インバウンド需要の回復により、国内の観光地やビジネスホテルの宿泊費も軒並み高騰しています。週末に家族4人で温泉旅館に1泊するだけで、平気で10万円近く飛んでいく時代です。
給料はなかなか上がらないのに、社会保険料や税金ばかりが容赦なく引かれ、手取りは減る一方。それなのに、外の世界の物価はどんどん上がっていく。この理不尽な状況に、ため息をつきたくなるのは筆者だけではないはずです。
ただでさえ日々の生活費を削ってやりくりしているのに、レジャーのハードルまでこれほど高くなってしまうと、働くモチベーションすら保てなくなってしまいます。
「いつかはまた家族でハワイへ」という夢を抱くにしても、今の残酷な金銭事情を直視すると、まずは身の丈に合った国内の穴場スポットを探すなど、徹底した情報収集が欠かせないのかもしれません。
知らずに飛び込めば、待っているのは楽しい思い出ではなく、カードの請求書に怯える日々です。せっかくの家族旅行が、帰国後の「お金の不安」にすり替わってしまわないよう、現実的な計画を立てていく必要があります。
執筆者 : 西村和樹
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、第一種/第二種電気工事士、医療情報技師、2級ボイラー技士、ボイラー整備士