夏に向かって暑さが厳しくなっていきます。家の非常持ち出し袋、お出かけカバンやバッグに入れる防災グッズ(ポシェット)を夏バージョンにしましょう。家に被害が少なかった場合は在宅避難になり、家が大きく被災した場合は体育館や自治会事務所などの避難所に身を寄せることになりますが、停電・節電で普段のようにエアコンを使えるとは限りません。「暑さ対策」が必要です。この季節の衣替えのついでに、夏バージョンのものを準備してください。

衣料品・着替え類

衣料品は薄手で風通しのよいものにします。持ち出し袋に入れておくのもいいですが、部屋の持ち出しやすい場所にまとめておいて、普段も着ながら「非常持ち出し品」としてスタンバイしておくのもいいでしょう。早い話が、避難する時にパッと持ち出せればいいだけです。準備の形にこだわる必要はありません。帽子、扇子、うちわもアリですね。

汗をぬぐう、手ぬぐい・タオル・ハンカチ類も冬より多めに準備します。洗って乾きやすいものがいいので、こちらも薄いものにします。

暑さ対策

熱中症を防ぐためのアイテムも重要です。例えば飲料水に加え、「経口補水液・スポーツドリンク」を用意します。これも備蓄するというよりも、多めに買っておいて、暑い時に飲んだら買って補充します。

飴・キャンディー類は、甘いタイプのものに加え、夏はこまめに塩分を摂れる「塩飴・塩タブレット」も用意します。

スキンケア 日焼け・虫・汗・除菌対策

暑さ以外にも、夏の暮らしにはいろいろ考えないといけないことがあります。日焼け、蚊などの虫、そして汗、除菌対策です。

日焼け止めや虫よけ、冷感タオル、ウェットシート、熱さましシートなどは、普段から使っています。これも使い慣れたものを多めに買っておいて、使ったら買い足しです。

虫刺され用のかゆみ止めなど、皮膚用の軟膏類もあると安心です。

また細菌が繁殖しやすい夏は、いかに自分たちの身体をきれいに保つかというのは、大きなテーマです。除菌用アルコール類、除菌シートなどがあると安心です。

<電池類>

乾電池類は、この時にすべて新しいものに代えましょう。備蓄していたものは、普段の暮らしの中で使います。最近はシッカリした製品が多いので長期間保存していても液漏れは少なくなりましたが、適宜、交換した方がいいでしょう。できれば、懐中電灯、ランタン、スマホ充電器用、携帯ラジオの乾電池は、単3アルカリ電池に統一しておくと便利です。

使って補給 ローリングストックを

夏用の防災グッズは、いわば「季節もの」です。今回、紹介したものは殆ど消耗品です。ですので「非常持ち出し袋」に入れておくのではなく、パッと持ち出しやすい場所に、ケースなどにまとめて入れておき、日々の暮らしで使いながら補給していく「ローリングストック(回転備蓄)」の方が、管理が楽です。

季節ごとの備蓄品の「衣替え」は、面倒かもしれません。しかし、どんなものを備えておくのか、どこに保管していくのかを考えたり、家族で話し合ったりすることが重要です。「その日」に向けて、危機感・緊張感を保っていくためにも、定期的な「防災用品のケア、衣替え」は大切です。

被災地取材やNPO研究員の立場などから学んだ防災の知識や知恵を、コラム形式でつづります。

■五十嵐 信裕

東京都出身。1990年メ~テレ入社、東日本大震災では被災地でANN現地デスクを経験。報道局防災担当部長や防災特番『池上彰と考える!巨大自然災害から命を守れ』プロデューサーなどを経て、現ニュースデスク。防災関係のNPOの特別研究員や愛知県防災減災カレッジのメディア講座講師も務め、防災・減災報道のあり方について取材と発信を続ける。日本災害情報学会・会員 防災士。