1月に米ラスベガスで開かれたCES2026でLGエレクトロニクスのAIホームロボット「クロイド」が手でハートを作っている。[写真 ニュース1]

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K家電を牽引するサムスン電子とLGエレクトロニクスがそろって「収益性確保」という課題に直面する中、危機突破に向けた両社の生存戦略は分かれている。サムスン電子が収益性の低い一部家電ラインアップを整理し、協力会社による生産(OEM/ODM)の比重を高める「ぜい肉落とし」を進める一方で、1-3月期に好業績を収めたLGエレクトロニクスは、家電ラインアップを拡大し、ロボットなど将来の成長エンジンへの投資を増やしながら、積極的な事業拡大に乗り出す姿勢だ。

29日、LGエレクトロニクスは1-3月期の連結基準売上高23兆7272億ウォン(約2兆5580億円)、営業利益1兆6737億ウォンの確定実績を発表した。売上高は前年同期比4.3%増加し、1-3月期として過去最大を更新した。営業利益も前年同期比32.9%増えた。

企業間取引(B2B)部門の収益源として定着した車載用電子・電気装備(電装・VS事業本部)をはじめ、生活家電(HS事業本部)とテレビ(MS事業本部)など主力事業まで収益性改善に成功し、業績回復を牽引した。特にHS事業本部(6兆9431億ウォン)とVS事業本部(3兆644億ウォン)の合算売上高が初めて10兆ウォンを突破した。

前四半期はVS事業本部を除くすべての部門で営業赤字を記録していたのとは対照的に、1-3月期には▷HS(5697億ウォン)▷MS(3718億ウォン)▷VS(2116億ウォン)▷ES(2485億ウォン)の各事業本部がそろって黒字を記録した。世界的なテレビ販売不振で懸念が大きかったMS事業本部は、プレミアム製品販売の好調に加え、webOS(基本ソフト)プラットフォーム事業の成長、マーケティング費用の効率化、固定費縮小などが重なり、営業利益の黒字転換に成功した。

ただし、LGエレクトロニクスのキム・チャンテ最高財務責任者(CFO)はこの日、「4-6月期には中東戦争など地政学的対立の長期化による原油価格の変動、原材料価格の上昇、供給網の混乱による世界需要の変動リスクが事業運営の負担になるだろう」と見通した。

LGエレクトロニクスは、これに対し家電事業の裾野を広げながら正面突破する構えだ。海外生産ラインを縮小し、効率化に乗り出したサムスン電子とは異なり、むしろ世界の生産拠点を拡充し、プレミアムからボリュームゾーン(中低価格市場)まで網羅する製品群の拡大で市場シェアを引き上げるという戦略だ。

ロボットなど将来の成長分野の先取りにも速度を上げている。キム・チャンテCFOは「ヒューマノイドロボット『クロイド』事業は、今年、POC(実証)作業に投入するロボットの生産を体系的に準備中だ」とし、「2028年にホームロボット商用化の基盤を整える」と明らかにした。