COPD(慢性閉塞性肺疾患)の悪化を防ぐには?息切れを改善する3つの運動療法とは【医師解説】
喫煙を主な原因として発症するCOPD(慢性閉塞性肺疾患)。体を動かしたときに息切れしたり、咳や痰が長引いたりするだけでなく、重症化すると日常に支障が及ぶこともある疾患です。COPDを発症したらまずは禁煙をすることが絶対必要ですが、発症してから禁煙したのでは遅いのでしょうか? 今回はCOPDの治療法について、宮澤内科・呼吸器クリニックの宮澤先生に教えてもらいました。
監修医師:
宮澤 知行(宮澤内科・呼吸器クリニック)
鹿児島大学医学部卒業後、東京慈恵会医科大学外科学講座助教を経て聖マリアンナ医科大学呼吸器外科講師となる。2019年より、宮澤内科・呼吸器クリニック勤務。医学博士。日本外科学会外科専門医。呼吸器外科専門医合同委員会(日本呼吸器外科学会・日本胸部外科学会)呼吸器外科専門医。産業医。
編集部
COPDはどのようにして治療するのですか?
宮澤先生
症状に応じて薬物療法、運動療法、栄養療法などをおこないます。しかし、何よりも最も必要なのは、禁煙です。もし今、タバコを吸う習慣があるなら、ただちに禁煙するようにしましょう。
編集部
禁煙することで完治を目指すことはできるのですか?
宮澤先生
一度壊れてしまった肺機能を回復させることはできません。しかし、禁煙することで肺の機能を高め、ある程度回復させることはできます。そのため、今喫煙の習慣がある場合は直ちに禁煙するようにしましょう。
編集部
薬物療法や運動療法、栄養療法ではどのようなことをおこなうのですか?
宮澤先生
薬物療法では、主に気管支を広げて呼吸をしやすくする気管支拡張薬を使用します。また有酸素運動、筋力トレーニング、柔軟性トレーニングなどの運動療法も、息切れを改善したり肺機能を向上させたりするのに効果的です。そのほかCOPDでは栄養障害が起こり、特に重症度の高い人は体重減少が多く見られることから、栄養療法では十分なエネルギー量を確保することも大切です。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
宮澤先生
喫煙はCOPDや肺がんの原因になるだけでなく、胃がん、食道がん、咽頭がん、喉頭がんなどの原因になることもわかっています。受動喫煙により一緒に過ごすご家族の健康も害することになります。喫煙習慣は、現在ではニコチン依存症という病気として捉えられるようになり、禁煙補助薬を用いた治療を禁煙外来で受けることができます。禁煙に失敗したことがあり自信が持てない人や、禁煙の意欲はあるのに踏み出せない人は禁煙外来の受診をお勧めします。
※この記事はメディカルドックにて<喫煙経験者5人に1人がかかる「COPD」とは? もう禁煙しても手遅れ?【医師解説】>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
