【現代ビジネス編集部】「八田與一を捕まえる」チャンネル登録者数100万超の突撃系YouTuberが「探偵事務所」を設立した《納得のワケ》

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「それネットワークビジネスでしょ? マルチじゃん!」

「ぼったくりしてんじゃねーぞコラ!」

男がそう発すると、場に緊張感が走る。

悪徳マルチ商法やぼったくりの現場に「突撃」し、その実態を暴き続けるYouTuber・KENZO氏。チャンネル登録者数102万人(2026年4月現在)を抱える彼は、弱者を食い物にする行為を許さない。体を張って弱き者を救い、世にはびこる悪を全世界に発信している。

前編記事『「190cmの大男に殴打された」「ナイフを手にした女性が…」チャンネル登録者数100万超の突撃系YouTuberが語る《ヤバすぎる現場》』では、KENZO氏が突撃系YouTuberになった理由と、現場で遭遇した危険な出来事を紹介した。

本記事では引き続き、人気YouTuberになってなお挑戦を続けるKENZO氏のインタビューをお届けする。

人気YouTuberが探偵を始めた理由

2026年4月現在、チャンネル登録者数102万人を抱えるYouTuber・KENZO氏。そんな彼は、2025年7月「KENZO探偵事務所」を設立し、ファンの間で話題になった。

KENZO氏に「なぜ、探偵事務所を設立したのか」と尋ねると、人気YouTuberの発言とは思えない意外な答えが返ってきた。

「以前から、YouTubeがBANされたときのために別の収入源を作っておきたいと思っていました。今は調子が良いですが、いつまでも続くわけはありませんからね。将来について色々と考えていた時期に、知り合いから『探偵事務所をやってみたらどう?』と勧められたんです」(KENZO氏、以下「」も)

おそらく、詐欺やマルチの現場に突撃する度胸と経験を買われての勧めだったのだろう。KENZO氏も、探偵業に興味を抱いたという。

「YouTubeで培った経験やノウハウを活かせますし、勉強にもなると考えて、勧められてすぐに動き始めました。探偵は届出制で始められるので、構想から事業開始までは早かったと思います」

しかし、現実はそう甘くない。競合ひしめく探偵業界、知名度の高いYouTuberとはいえ、調査依頼は簡単に来るものではない。

「僕は探偵としてのキャリアはゼロですから、プロの探偵を雇いましたけど、始めた当初は本当に依頼がなくて。月に1件とか、そんなレベルでした」

大手事務所の下請け仕事をするワケ

調査依頼が月に1件では、当然仕事にならない。探偵業を辞め、本職であるYouTuberに専念したほうが効率的に感じる。しかし、KENZO氏の考えはそうではなかった。

「仕事がないなら作ればいいと思い、大手探偵事務所の下請け仕事を取ってきました探偵業界は人手不足で、仕事はたくさんあるんです。不倫調査など、みなさんがイメージする探偵の仕事を日々こなしています。僕も現場に行き、尾行や撮影といった仕事をしていますよ」

チャンネル登録者数100万人を超えるYouTuberが、下請け仕事をしてまで探偵業に携わる理由は何なのだろう。

「シンプルに楽しいのがひとつです。地道な調査も多いですが、依頼者の期待に沿えた時はすごく嬉しいですし、達成感があります。あとは、法的な証拠を押さえるプロとしての技術を習得したいというのも大きいです。先ほど話したように、YouTubeはBANされるリスクが付き物ですが、仮に僕のチャンネルがなくなっても、困っている人は減りません。僕が探偵でいれば、YouTubeがなくなっても、救いを求める被害者のために何かできるのではないかと思っていて。今後はYouTubeと並行して、証拠を押さえたり、犯人を見つけ出すといったプロの技術で、困っている人を救っていきたいと考えています」

実際、大手の下請け仕事は「勉強になることばかり」だという。

「尾行を撒くのがうまい対象者もいるんですよ。なかなか改札に入らなかったり、改札に入ってすぐに出てくるなど、かなり警戒しているんですね。こういう人たちにバレないように尾行をして写真を撮るという仕事は、難しいですがやりがいがあります。撮影に関しては、YouTubeで培った技術を活用しています。例えば、ペットボトルカバーにカメラを包み、飲むフリをしながら撮影をしたりなど。ターゲットに悟られずに証拠を押さえる手法は、探偵業でさらに学んでいきたいです」

だが、KENZO氏は知名度のあるYouTuberである。探偵業をする上で足かせにはならないのか。

「僕だと気がつかれることはほとんどないですね。一度、不倫調査の尾行をしていた時、おじさんから『あ、KENZOだ!』と言われましたが、『しっ!』と返して事なきを得ました(笑)。帽子やマスクでしっかりと変装すれば、対象者にバレる可能性は低いと思います」

「八田與一を捕まえる」…YouTuberとしての野心

2025年7月に誕生した「KENZO探偵事務所」。KENZO氏の知名度と、下請け仕事で培った技術もあってか、最近は依頼が増えてきたそうだ。依頼の中心はやはり、「詐欺に関する内容」である。

「自社に来る案件の99%は詐欺に関する相談です。詐欺系は僕の原点なので、どんどんやっていきたいと考えています」

その一方で、彼の名を広めたYouTubeの分野でも、新たな挑戦を目論む。

「タタキ(強盗)のタタキをやりたいなと考えていて。最近、貴金属店や民家への強盗が多いじゃないですか。いつどこで強盗が行われるかが分かれば、それができる。探偵業で情報収集能力を鍛えたいです。あと、指名手配犯の八田與一を捕まえたい。これも、情報収集と調査力が肝になりますよね。探偵業で培う能力をうまくYouTubeと絡めれば、面白いことができると思っています」

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