「外免切替」厳格化で知識確認の合格率約50%減 外国人ドライバーの事故対策も運送業からは悲鳴
2025年10月から外国で取得した運転免許証を日本の免許証に切り替える「外免切替」が厳格化された。警察庁が発表した合格率は、知識確認が42.8%、技能確認は13.1%だった。厳格化前の合格率は知識確認が92.5%、技能確認は30.4%。知識確認の合格率は約50%減となった。
警察庁の楠芳伸長官は「確認を厳格化したことによる結果と考えている」とコメント。続けて「短期間での数字であることから、知識および技能確認の通過率の推移や、外免切替により免許を取得した 外国人による交通事故の発生状況などについて引き続き注視していきたい」と話した。
厳格化前の知識確認は、〇×形式で10問で、7割以上正解だと合格となる。厳格化後は、50問の文章問題となり合格点も9割以上に変更。技能確認の合格点はそのままで、横断歩道の通過などの課題が追加された。また「合図不履行」「右左折方法違反」などの採点が厳しくなった。以前までは、観光客でも切り替えができたが、厳格後は住民票が必要だ。
厳格化の経緯は……
免許の切り替えが厳格化された経緯は、外国人ドライバーの重大事故が増加、観光客などによる制度の抜け道利用、知識確認が簡単すぎてルールを理解しないまま運転していることだ。
同庁がまとめた2025年の外国人ドライバーによる死亡・重傷事故は587件。そのうち158件が外免切替の制度利用だった。
外免切替をした外国人ドライバーは2014年に3万0381人だったが、インバウンドや円安による観光客の流入により、2024年には7万5905人と約2.5倍になっている。増加に伴い、事故件数も増えた。
外国人ドライバーによる重大事故が起こるたびに、外免切替が簡単にできるから、知識確認が簡単すぎて不十分という指摘の声が上がった。
一方で、運送業から悲鳴が上がっている。ドライバー不足が問題となっており、外国人ドライバーを雇うことで、人手不足を解消しようとしていたからだ。これまでは、外免切替を利用し、即戦力として外国人ドライバーを雇っていた。
今後は切り替え前の外免のみを持っているドライバーについては、試験合格のための教育の必要もあるだろう。受験者の不合格の多さを受け、免許取得のサポートサービスを請け負う企業も出てきている。
外免切替の厳格化が施行されて、約6カ月。合格率は以前に比べ大幅に減った。比例して、重大事故も減ればいいが。今後も注視したい。
文/並河悟志 内外タイムス編集部
