『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』©2025 Nintendo and Universal Studios. All Rights Reserved.

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 『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』がハリウッド映画の“春”を告げた。4月3日~5日の北米週末ランキングでは堂々のNo.1を獲得し、週末3日間で1億3094万ドル、5日間で1億9005万ドルと、いずれも2026年最大のオープニング成績となっている。

参考:『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』最終予告公開 入プレ第1弾は40周年記念カード

 本作は、ユニバーサル&イルミネーションと任天堂による、『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(2023年)に続くシリーズ第2弾。マリオやルイージ、ピーチ、クッパなどのほか、ヨッシーやクッパJr.、ロゼッタら新キャラクターが登場する。

 北米では4月1日に全米4252館で公開され、5日間の成績は『モアナと伝説の海2』(2024年)や、前作『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』などに次ぐ歴代4位を記録。昨年の大ヒット作『ズートピア2』を上回るスタートダッシュとなった。

 また、ゲーム原作映画としては『マインクラフト/ザ・ムービー』(2025年)と前作に次ぐ歴代3位。イルミネーション作品としては歴代2位の初動(3日間)となっている。

 海外80市場では1億8243万ドルを稼ぎ出し、世界興収は3億7248万ドル。2026年のハリウッド映画としては最高の滑り出しであるほか、世界興収3億5000万ドル超えを2本達成した史上唯一のアニメーション映画シリーズとなった。あのディズニーにも成し遂げられていない快挙だ。

 『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』とデータを比較すると、北米では3日間・5日間ともに前作の初動をわずかに下回った(グローバルでは同水準をキープ)。Rotten Tomatoesでは批評家42%・観客89%、映画館の出口調査に基づくCinemaScoreでは「A-」評価と、“批評家低・観客高”の傾向は前作と変わらない。ただし、評価面でも前作からやや数字を落としていることは事実だ。

 それでも本作の強みは、批評家からの悪評を押しのけるほどの支持を得ているだけでなく、日ごろ映画館に足を運ばない人々を集めることに成功したこと。出口調査によれば、観客の6割以上があまり映画館を訪れない層で、内訳は「2カ月に1回程度」が35%、「年に数回以下」が27%となった。

 男女比は男性61%・女性39%、年代別では18~34歳が59%という構成も前作とほぼ同じ。もっとも前作は18~24歳が33%で最大だったが、今回は25~34歳が30%で最大層となった。前作から3年、観客が歳を重ねたことをそのまま反映した結果とも考えられるが、性別×年代で見ると、意外にも最多は25歳未満男性の35%。その一方で、25歳未満女性は18%にとどまっているから、若い女性客への訴求が比較的弱いといえる。

 製作費は1億1000万ドルだから、ビジネスとしての成功は言うまでもない。ちなみに、北米ではIMAXなどのプレミアムラージフォーマット上映が週末興収の44%を占めたほか、世界市場のIMAXオープニング成績はハリウッド映画として史上No.2となった。「映画館へ行くのなら最高の環境で」と考える観客が増えていることの証左だろう。

 日本ではゴールデンウィーク直前の4月24日公開。前作は海外市場で屈指の成績となったが、今回はどうなるか。

 今週、もうひとつの注目作は、第3位に初登場した『The Drama(原題)』。A24製作、ゼンデイヤ&ロバート・パティンソン主演のダークロマンティックコメディで、週末3日間で1438万ドルを記録した。A24作品としては『マテリアリスト 結婚の条件』を超えるスタートで、ゼンデイヤ作品では『チャレンジャーズ』(2024年)に迫る滑り出しだ。

 本作は、ゼンデイヤ演じる書店員と、パティンソン演じる美術館ディレクターが、結婚式の1週間前に“秘密の告白”によって関係の危機にさらされる物語。監督・脚本は『ドリーム・シナリオ』(2023年)のクリストファー・ボルグリが務めた。

 題材やキャスティングもあいまって本作は若い映画ファンの注目を集め、北米では観客の8割を35歳未満が占めて、『マリオ』とは異なる存在感を示した。製作費2800万ドルに対し、世界興収は2623万ドルと、オリジナル脚本の大人映画としては期待以上のスタートだ。Rotten Tomatoesでは批評家77%・観客80%、CinemaScoreは「B」評価。日本公開情報が待たれる。

 大ヒット中の『プロジェクト・ヘイル・メアリー』は首位を譲り、今週は第2位。週末興収は3065万ドルと、『マリオ』に押されながらも前週比マイナス43.3%にとどまった。北米興収は2億ドル、世界興収は4億ドルとともに大台を突破している。

 ディズニー&ピクサー『私がビーバーになる時』は第4位で、週末興収は580万ドル。前週比マイナス52.3%となったが、『マリオ』とターゲットが完全に重なること、すでに公開5週目を迎えていることを鑑みればまだまだ健闘中といえる。北米興収は1億4962万ドル、世界興収は3億3220万ドル。とりわけ日本でのヒットぶりが海外メディアでも注目されている。

 北米映画市場全体の週末興収は1億9640万ドル。『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』は大ヒットスタートとなったが、『マインクラフト/ザ・ムービー』が同じくロケットスタートを記録した前年同週に比べるとマイナス3%となった。ただし、年間興収は現時点で20億ドルを突破しており、前年比およそ25%増。『プロジェクト・ヘイル・メアリー』や『私がビーバーになる時』、『Scream 7(原題)』などがヒットするかたわら、多様な作品に観客が集まっていることを示唆している。

 今後はマイケル・ジャクソンの伝記映画『Michael/マイケル』や『プラダを着た悪魔2』、さらに『モータルコンバット/ネクストラウンド』や『スター・ウォーズ/マンダロリアン・アンド・グローグー』といった話題作が待機中。にわかに盛り上がっている“映画館の春”から、来たるサマーシーズンにうまくバトンをつなぎたい。

【北米映画興行ランキング(4月3日~4月5日)】1.『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』(初登場)1億3094万ドル/4252館/累計1億9005万ドル/1週/ユニバーサル

2.『プロジェクト・ヘイル・メアリー』(↓前週1位)3065万ドル(-43.3%)/3907館(-170館)/累計2億1718万ドル/3週/Amazon・MGM

3.『The Drama(原題)』(初登場)1438万ドル/3087館/累計1438万ドル/1週/A24

4.『私がビーバーになる時』(↓前週2位)580万ドル(-52.3%)/3290館(-360館)/累計1億4962万ドル/5週/ディズニー

5.『Reminders of Him(原題)』(↓前週4位)220万ドル(-53.2%)/2361館(-820館)/累計4535万ドル/4週/ユニバーサル

6.『A Great Awakening(原題)』(初登場)211万ドル/1289館/累計211万ドル/1週/Roadside Attractions

7.『ゼイ・ウィル・キル・ユー』(↓前週3位)193万ドル(-61.2%)/2778館/累計875万ドル/2週/ワーナー

8.『Dhurandhar: The Revenge(原題)』(↓前週5位)182万ドル(-60.5%)/464館(-523館)/累計2606万ドル/3週/Moviegoers Entertainment

9.『Ready or Not 2: Here I Come(原題)』(↓前週6位)180万ドル(-56.4%)/2050館(-940館)/累計2017万ドル/3週/サーチライト・ピクチャーズ

10.『Undertone(原題)』(↓前週9位)107万ドル(-35%)/370館(-1482館)/累計1953万ドル/4週/A24

(※Box Office Mojo、Deadline調べ。データは2026年4月6日未明時点の速報値であり、最終確定値とは誤差が生じることがあります)

【参照】https://www.boxofficemojo.com/weekend/2026W13/https://www.hollywoodreporter.com/movies/movie-news/super-mario-galaxy-box-office-massive-opening-1236555878/https://variety.com/2026/film/box-office/super-mario-galaxy-movie-global-box-office-project-hail-mary-1236708790/https://variety.com/2026/film/box-office/super-mario-galaxy-movie-box-office-the-drama-impresses-1236708742/https://deadline.com/2026/04/box-office-super-mario-galaxy-movie-1236771415/https://deadline.com/2026/04/box-office-super-mario-galaxy-movie-global-1236772345/https://deadline.com/2026/04/indie-film-box-office-a-great-awakening-history-faith-based-1236772903/

(文=稲垣貴俊)