「日本人よ、これがBBQだ」アメリカ人の肉写真が話題、でも日本の住宅街でやったら迷惑?どこから違法になる?
「日本の皆さん、これがアメリカのバーベキューです」
SNSで今、アメリカの人たちが次々とバーベキューの写真を投稿し、日本でも話題となっています。
きっかけは、ある漫画家が長崎県佐世保市の飲食店で、アメリカ人たちが楽しそうにベーコンを焼く様子を目にし、そのイラストをSNSに投稿したことでした。
これに対し、「もっとこういう肉を見たい」という声が寄せられ、アメリカ人たちが豪快に肉を焼く“本場のバーベキュー”の写真を投稿し始める展開となりました。
次々と流れてくる肉の写真に、「こんなふうに肉を食べたい!」と感じる日本人は少なくありません。しかし、日本では住宅事情の違いなどから、バーベキューが思わぬトラブルに発展するケースもあります。
弁護士ドットコムには、隣家の住人が年に数回、長時間にわたって庭先でバーベキューをして、大声や騒音に悩まされているという相談が寄せられています。
警察や町内会、大家に相談しても改善されず、「自分の敷地だから問題ない」と主張されるなど、解決の糸口が見えない状況だといいます。
実際に住宅街でバーベキューをする場合、どこまで許されるのでしょうか。また、騒音や迷惑行為に対して、被害を受ける側はどのような対応をとることができるのでしょうか。冨本和男弁護士に聞きました。
●どういうときに「違法」と判断される?
──住宅街でのバーベキューについて問題となる場合、どのような判断基準がありますか
住宅街でのバーベキューは、日常生活に伴って生じる騒音や煙、臭いの問題と位置づけられます。
こうした点については、環境基本法や自治体の条例などにより、一定の基準が設けられている場合があります。
騒音については、地域の類型や時間帯ごとに騒音が「何デシベル以下」といった規制が設けられていることもあります。
そのため、こうした基準を超えている場合には、「違法」と評価される可能性があります。
●ポイントは「受忍限度」を超えているかどうか
──基準を超えていれば、バーベキューをやめさせられるのでしょうか。
基準を超えているからといって、直ちに中止させられるとは限りません。
重要なのは、「受忍限度(我慢できる範囲)」を超えているかどうかです。
この判断にあたっては、法令や条例の基準に違反するかどうかだけでなく、その地域の環境、被害の程度、音・煙・臭いの種別や強さ、さらにそれらを軽減する対策がとられているかなど、ケースに応じた個別具体的な事情も考慮されます。
●法的措置も可能だが…
──相談のケースでは、警察や自治会、大家の注意でも改善しないとのことでした。被害が「受忍限度を超えている」場合、住民はどのような法的手段をとることができるのでしょうか。
先ほども述べたように、まずは、住んでいる地域の規制基準を確認し、違反があるかどうかを検討する必要があります。
そのうえで、基準違反があり、さらに「受忍限度を超える」と評価される場合には、差止請求や損害賠償請求といった法的手段をとることが考えられます。
ただし、当事者同士が近所同士にあることを踏まえると、裁判に至る前に、話し合いや調停、あっせん・仲裁といった比較的穏便な方法による解決を図ることも現実的な選択肢といえるでしょう。
【取材協力弁護士】
冨本 和男(とみもと・かずお)弁護士
債務整理・離婚等の一般民事事件の他刑事事件(示談交渉、保釈請求、公判弁護)も多く扱っている。
事務所名:法律事務所あすか
事務所URL:http://www.aska-law.jp
