住宅ローンの団信、もし“虚偽告知”をしたらどうなる?保険金ゼロのリスクと「健康状態」に不安がある人の救済策【不動産のプロが解説】
将来の資産形成やマイホーム購入に欠かせない住宅ローンの「団信(団体信用生命保険)」。健康状態に不安があるとき、審査を通したい一心で事実を隠したくなるかもしれません。しかし、もし「虚偽告知」をしたら、いざというときに保険金が下りなくなる致命的なリスクを招きます。本記事では、松田博行氏の著書『不動産・相続・終活のホントのところ府中の不動産会社の社長が教える後悔しないアドバイス』(叢文社)から一部を抜粋・編集し、団信の審査のポイントについて詳しく解説します。
住宅ローンに欠かせない「団信」
住宅ローンでマイホームを買おうとしている人にとって団体信用生命保険(団信)※はとても重要な問題です。
(※団体信用生命保険(団信):受託ローン契約者が死亡または高度障害状態になったときに、住宅ローンの残債が保証される生命保険のこと)
気に入った物件が見つかって、いざ住宅ローンの審査をした際、健康上の問題で団信加入ができないとなると、住宅ローンが利用できないことがあるので、もうがっかりです。
物件探しも大切ですが、住宅ローンを利用する方は、あらかじめ団信についても最低限のことを知っておきましょう。
住宅ローンの本申し込みの際に団信の告知書を記入しますが、その告知書に記入する時の注意点は、“正直に書くこと”ということになります。
団信の告知書記入時のポイント
団信の告知書記入で大切なポイントは、質問に対する事柄を「ありのまま」真実を保険会社に告知する事です。
軽い気持ちで、過去の病歴や現在の健康状態を、事実と違う告知をしてはいけません。告知書で事実を告知しない場合や、事実と違うことを告知すると、いざ保険料が支払われる時の調査で引っかかってしまい、保険会社から「告知義務違反」とみなされ保険料が支払われなくなります。
告知義務違反になれば、保険会社は団信の保険契約や特約を解除します。契約を解除されてから住宅ローン契約者に万一のことがあれば、団信の保険金を受け取れません。その結果、住宅ローン返済ができず破綻してしまうという最悪の事態も考えられます。
団信に加入したいからといって事実と違う告知をして、その結果大切な住宅ローンの保障も大切な住宅も失ってしまうのでは、意味がありません。告知義務違反には何一つメリットがなく、デメリットしかありませんので、必ず正しい告知をしてください。
健康状態に不安があれば「ワイド団信」の検討を
持病をお持ちだったり、健康診断で指摘を受けたり、健康状態に不安があるときはワイド団信の検討もしましょう。不安があれば、不動産仲介業者の担当者または、金融機関の担当者にご相談ください。
ワイド団信とは、一般の団信よりも告知内容が緩和されている「引受基準緩和型の団体信用生命保険」です。
そのため一般の団信の審査で引き受けを断られた方でも、ワイド団信なら引き受けてもらえる可能性があります。
ただワイド団信に加入するためには、住宅ローン金利に一定の金利上乗せが必要になるケースがほとんどです。
また健康状態に不安があったとしても、一般の団信に加入できることがあるので、まずは一般の団信で審査を受けてから、ワイド団信を検討するのが普通ですが、融資承認まで時間がない人は、一般団信とワイド団信を並行して審査をしてみましょう。
団信の手厚い保障を得るには「ありのまま」を告知が大切
万一のとき、住宅ローン残高を、保険会社が全額弁済してくれる団信。家族にとって安心できる手厚い保障が魅力ですが、団信の加入時には健康状態の告知と審査が必要です。
団信の加入条件や審査内容は非公開となっています。そのため「加入できるか、できないか」は事前には分かりません。もしも告知事項に該当する場合でも、絶対に加入できないというわけではありません。
事実、私のお客様で、難病指定の持病をお持ちのお客様でも加入できたことがあります。まずはありのままの健康状態を告知し、審査を受けることが大切です。
松田 博行
代表取締役社長
株式会社わいわいアットホーム
