あわや山火事! 麓に迫る炎を発見…すぐさま駆け出し、向かった先は? 「夢は消防士」小6に感謝状 熊本県八代市
小学生が初期消火
その後の勇気ある行動が、山火事や住宅への影響を防ぎました。
散歩していたら…
火事が起きたのは日曜日の午後3時ごろ、熊本県八代市を流れる一級河川、球磨川の河口付近です。
1月25日、小学6年生の仁井本隼翔(にいもと はやと)さんは、いつもの遊び場である堤防下の河原を散歩していました。
父親と釣りに来たり、友達と遊んだりする場所です。
すると…その一角で、枯草から炎が上がっていることに気が付きました。50cm程の炎は、みるみるうちに広がっていきます。
周囲を見渡しましたが、仁井本さん以外、河原には誰もいませんでした。
すぐさま駆け出し、向かった先は…
「怖かったです。初めて経験することだったので」
それでも仁井本さんは、すぐに駆け出しました。
向かった先は現場から一番近い住宅。インターホンを鳴らして、住人に火事が起きていることを伝えました。
この住人の呼びかけに応じて、合わせて5人の大人と仁井本さんが現場に集まり、6人での消火活動が始まりました。
目前に山 迫る炎 30分かけて…
実はこの場所、すぐ近くに小さな山があります。
堤防へ、道路へ、そして山へと草木が連なっていて、その山の方向に炎が向かっていたのです。
山の周りには住宅が並び、山火事ともなれば大きな被害が出るかもしれません。
6人はバケツリレーで消火を試みました。
仁井本さんが川から水を汲み、大人へと渡します。他の大人が急いで準備した高圧エンジンポンプも使って、約30分かけて火の勢いを弱めていきました。
そして…消防が到着した頃には、火は完全に消し止められていたということです。
怖いけど走った その理由
「陸上競技をしているので、ダッシュで知らせに行きました」
そう話す仁井本さんは、地域の駅伝大会で区間賞をとる程の実力を持つランナーでもあります。
将来の夢は消防士。
数日前、小学校の避難訓練で「火事に遭遇したら、周囲に助けを求めるように」と習ったため、とっさに行動できたと振り返ります。
自慢の足を生かして勇気を振り絞ったことで「夢に一歩近づけた」。
2月5日、消防は八代市立金剛小学校の全校集会で、仁井本さんに感謝状を贈りました。そして児童たちに、こう呼びかけました。
八代広域行政事務組合 みなと消防署 吉村満署長「この日は強風と乾燥注意報が出ていました。全国では、毎日のように火事が起きていて、山火事も続いている。火事を防ぐためには助け合うことも大切です。1人では何もできません。仁井本さんの行動は、一生の誇りで、一生の経験だと思います」
火事を見つけたら…
▼まずは安全な場所に避難
▼「火事だー!」と大きな声で周りに伝える
▼119番通報する(自分で、もしくは大人に頼む)
消火するときは…
・1人では消火活動をしない
・自分の身長より高い炎は消せない
・あぶないと思ったら、すぐ逃げる!
