佐賀関大規模火災「声掛け」が救った命浮き彫りになった「戻る危険」大分大学が住民の証言分析
大分市佐賀関の大規模火災について、発生当時の状況などを分析しようと大分大学が住民から証言を集め、当時の状況の検証を進めています。
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住民の証言を時系列で地図に落とし込み、当時の行動を分析
大分市佐賀関で発生した大規模火災では1人が死亡、194棟が焼損するなど甚大な被害がでました。
防災について研究・活動している大分大学減災・復興デザイン教育研究センター、CERDでは、発生当時の詳しい状況を調べようと12月、住民たちから証言を集めました。
(大分大学CERD・鶴成悦久センター長)「今回、被災された被災者のその当時の避難行動だったり、火災の目撃情報を避難された約27名に対して調査しました」
集まった証言は時系列で地図上に落とし込み、当時、住民たちがどういった動きをしていたかを分析しています。
(鶴成悦久センター長)「火災発生の午後5時半から7時にかけて、多くの場所で住民が互いに声を掛け合い、その呼びかけに応じて避難していた実態が判明しました」
声掛けで人的被害を抑えられた一方、課題も浮き彫り
CERDは、地区単位だけではなく小さな地域のつながりが、住民同士の助け合いにつながり、人的被害を抑えられたと分析しています。一方で、証言を検証すると災害時の行動としての課題も浮き彫りになったといいます。
(住民の証言)「かばんと通帳を取りに自宅に戻った」「家の権利書など妻と自宅に取りに戻っていた」
(鶴成悦久センター長)「貴重品を取りに帰ったりとか、いまは安全だろうと思って薬を取りに帰るケースとかが、複数みられます」
被災者が自宅に戻った時には、周辺まで火が迫っていて、一歩間違えれば命を落としかねない極めて危険な行為でした。鶴成センター長は、警鐘を鳴らしています。
(鶴成悦久センター長)「隣近所での避難の声掛けがあって避難した『良い事例』がある一方で、『一度避難したら絶対に戻ってはいけない』という教訓を徹底しなければいけない。それが自分と周囲の命を守ることに直結する」

