“東京での名声より家族”を選んだ52歳・M-1王者に共感の声。仕事をセーブする生き方を選んだ理由
しかし当時はまだ吉田さんの生き様が世間に浸透しておらず、他の出演者との兼ね合いもあり、吉田さんの本領を発揮した笑いは少なかったように思えます。一方、『吉田と粗品と』では、これまでの人生経験やコンプレックスを乗り越えてきた吉田さんの人間力と思考の深さ、優しさが色濃く滲み出ています。
◆「名言」と「優しさ」で視聴者を引き寄せる吉田さんの魅力
例えば、PTAのママ友付き合いに悩む女性に対しては、自身の奥さんがPTAを経験したエピソードを交え「あなたの頑張っている姿は旦那さんもお子さんも見ている」「子どもの頃に親にしてもらった思い出は忘れない」という温かい言葉をかけ、相談者の女性が号泣する流れに。
自らヒールキャラに徹しながらも、自身の経験やエピソードトークで笑いを交え、相談者を変にいじることなく真剣に対応する姿は、まさに吉田さんにしかできない仕事と言えるでしょう。
また、この番組では一緒にMCを担当する粗品さんの好感度も上昇しています。YouTubeや他の番組で見せる毒舌キャラとは違い、尊敬している吉田さんと一緒に番組を作ること自体を楽しむ粗品さんの姿も注目ポイントです。「この番組だと吉田さんとの相性がいいからか、粗品さんが素敵に見える」「先輩の吉田さんを尊重し、自由に話してもらえるようにコントロールしつつ、相談者に寄り添ったり毒を言ったりしている粗品さんがすごい」といった声が多く寄せられています。
お笑い芸人としてのスキルの高さだけでなく、人間力や生き方が再評価されているブラックマヨネーズ吉田さん。容姿コンプレックス、恋愛、仕事、東京での暮らしなど、現代人が抱えがちなモヤモヤや悩みに向き合ってきたからこそ、多くの人が共感や尊敬の眼差しを向けているのではないでしょうか。
<文/エタノール純子>
【エタノール純子】
編集プロダクション勤務を経てフリーライターに。エンタメ、女性にまつわる問題、育児などをテーマに、 各Webサイトで執筆中

