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都心暮らしの人の中には「地方で自然に囲まれて、のどかに暮らしたい」と考え、地方移住を考えるという人も少なくないようです。

しかし、地方に行けば、必ずしものどかに暮らせるとは限らないようです……。

本記事では、夫の仕事関係で、憧れの地方へ移住することになったものの「まさかの事態」に遭遇して、後悔した経験を持つ女性から、お話を聞きました。

◆のどかな暮らしに憧れていたはずが、まさかの事態に

東京都で暮らす麻美さん(仮名・31歳/専業主婦)は、大手企業で働く夫と、2人の子供(4才長男、2歳次男)の4人家族。

麻美さんは2年前、夫の仕事関係で、滋賀県へ転勤することとなったそう。

滋賀県には、小さい頃に両親が旅行へ連れて行ってくれたこともあり、広大な琵琶湖と自然に良いイメージを抱いていたと語る麻美さん。

ずっと東京都内で暮らしている中で、慌ただしい都心での暮らしに疲れも感じていました。周囲のママ友達は、オシャレなファッションに身を包むキラキラママばかりで、ママ友付き合いにも疲れていたそうです。

しかも、麻美さんのママ友はみんな教育熱心。そういう部分でも「周りのママ達とは、話が合わない」と感じていました。

麻美さんは、夫の転勤話を聞くなり「自然に囲まれた地方なら、子どもたちもストレスフリーで、楽しく健やかに育つのではないか?」と感じたそうです。

◆大量発生する虫に恐怖!窓を開けるのも億劫に

夫の職場から近い、琵琶湖近くの賃貸に引っ越すこととなりました。ところが、この家に暮らすこととなってから、予期せぬ事態に見舞われることとなったのです……。

それは、引っ越してから「秋」の季節に差し掛かった頃のことでした。アパートの壁に、なんと一面の虫がこびりつく姿を見るようになったのです。

虫が苦手な麻美さんは、毎日「まさかこんな事態になるとは……」と後悔することに。

壁にこびりついていた虫は、通称びわこ虫と呼ばれる「ユスリカの成虫」でした。びわこ虫は、琵琶湖岸に春、秋に大量発生するそうです。

びわこ虫は、アパートの壁のみならず、最寄りのコンビニ・スーパーの壁、店内にも数匹入っていたのだとか。麻美さんは近くのお店で買い物をする気にもならなくなり、通販・宅配サービスなどを頼るようになったそうです。

◆虫に対するイライラを、子どもにぶつけて家庭内が険悪ムードに

麻美さんは「虫が部屋に入ってきたら」と思うと、窓を開けるのも億劫になり、次第に家から出るのも面倒になってしまったそう。

「家に虫が入ると困る」からと、洗濯物も、屋外ではなく屋内に干すようになったと麻美さんは語ります。しかし、屋内で乾かそうとしても「生乾き状態」で上手く乾かず……。

かといって「乾燥機」を使えば、余計に電気代がかかる始末。麻美さんは、次第に虫に対して「イライラ」としたストレスを感じるようになったそうです。

麻美さんの「虫に対するイライラ」は、時には「子ども」にぶつけられることもありました。子どもがドアを開ける度に、虫が入りそうになるので、麻美さんは「すぐ閉めて!」とイライラしながら怒鳴ることもあったそうです。

子ども達は麻美さんが怒鳴るなり、ギャン泣き状態で家庭内はすっかり険悪ムード。いつもイライラする麻美さんに対して、夫も次第に不満を募らせるようになり、家庭内の会話もすっかりなくなったそうです。

麻美さんはその時「こんなことなら、私と子どもだけでも都心に残っていれば……」と激しく後悔したそうです。

◆地域の特徴をよく調べてから移住すべき

最初のうちは「虫防止スプレー」「虫よけ対策アイテム」などを購入していたものの、結局「気休め」にしかならないと悟った麻美さんは、その後滋賀県内の「他の賃貸アパート」へ引っ越すことにしたそうです。

引っ越したアパートは夫の職場から少し遠くなったものの、虫があまり発生しないエリアなので快適に過ごせるようになったとのこと。

麻美さんは、これから引っ越す時は「地域の特徴(虫が発生するか等)」を良く調べてからにしようと心に決めたそうです。
<文/みくまゆたん>

【みくまゆたん】
フリーライター兼占い師。数々の婚活経験を元に、大手メディアや出版社などで恋愛、婚活、占いコラムなどを執筆中。
Twitter:@mikumayutan