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「今朝1人解雇した」――。日本のIT企業の経営者が、まるでツイッターのイーロン・マスクCEOかのようにSNSでこう言い放った。理由はやる気がなかったためだという。

投稿は物議を醸し、その後釈明に追われる事態となった。

「解雇も迅速に行わなければならない」

投稿したのは、DX(デジタルトランスフォーメーション)事業を手がけるスタートアップ社長。「今朝1人解雇した」と2022年12月5日にツイートし、「やる気のない人間が1人いるだけで組織は腐っていくので、解雇も迅速に行わなければならない」と持論を続けた。

この社員を採用したのは今春だったという。人事の大反対を押し切ってみずから決断したとも明かしており、「この結果に対する怒りの感情も経営者は全て自分自身に向けるしかない。切り替えて、1秒も無駄にせず事業に邁進する」と決意表明した。

定量化しづらい「やる気」を理由に従業員を解雇したように取れる上、それを公にしたことに、SNSでは疑問の声が多数寄せられている。

この社長は7日、「感情的になってしまい投稿しました」「私のツイートに関して不快に思われた皆様、申し訳ありませんでした」と謝罪し、投稿を削除した。

ツイートは誤解を招く内容だったといい、正しくは雇用契約期間の満了による終了だった。双方合意の上でトラブルはなく、法的に問題はないと強調する。

やる気は関係なし

やる気は関係なく、取り決めていた「営業成績の査定基準」を満たさなかったため契約更新を見送ったとする。

投稿の経緯を「『自分もその方と一緒に1年弱、これだけ頑張ったのに、なぜ思うようにいかないのか』という気持ちが強く、当該投稿に繋がってしまいました」と振り返り、「ですが、このような考え方も他責思考であり、未熟だったと感じています。ご本人の今後のご成功を祈念すると共に、今後も友人としてお付き合い頂ければ嬉しいです」と反省した。

今後のSNSでの発信については「反省すべきところは多々ありますが、発信することでしか私自身学べませんので、今後も発信は積極的に継続し、その過程で改善していきたいと考えています」としている。