進化し続けるコンビニおでん 「セブン-イレブン」は“出汁”、「ローソン」は“具材のこだわり”で勝負

おでん(※写真はイメージです)
セブン-イレブン・ファミリーマート・ローソン「冬の定番グルメ」バトルが今年も開幕! 勝負のカギは滋味たっぷりの “つゆ” にアリ!
■販売開始から45年、地区別8つの “つゆ” で勝負 (セブン-イレブン)
今年で発売から45年を迎えた「伝統の味」はつねに進化をしている。つゆは地域ごとに出汁の食材を変えている。
たとえば、北海道は煮干しなどを付与したうま味、甘味が特長。「いわし焼き干し」などを付与した「コクのあるつゆ」が特長の東北・信越。鰹節と昆布出汁が利いた「基本つゆ」が際立つ首都圏。むろ節のコク、牛のうま味を付与した「甘濃いつゆ」が特長の東海。昆布のうま味と牛と鶏のうま味が特長の「甘うまいつゆ」の関西・北陸。牛と鶏のうま味が利いた「甘味のあるつゆ」が特徴の中国エリア。2種類の煮干しから出汁を取ったつゆを使う四国地方。あごのコクと椎茸、牛と鶏のうま味を付与した甘みのある味わいの九州・沖縄、といった具合だ。
また、おでん種にもさまざまな工夫がなされているという。
「『出汁を出す具材』の強化をしております。そのひとつが、食感のよいタラの比率を上げ、伝統的石臼製法で製造、遠赤外線でじっくり焼き上げた『おでん こだわり焼きちくわ』(105円)でございます」(商品担当)
練りものは「出汁の味わいを深くする」といわれるが、まさにそのとおりである。
同一の具材でも地域によって変えている。厚揚げは地域により「絹厚揚げ」か「木綿厚揚げ」にしている。こんにゃくは「白こんにゃく」を提供している地域もある。そしてちくわは「焼ちくわ」か「野焼ちくわ」と地域により変えている。
ほかにも「おでん 味しみたまご」(110円)は専用の飼料を使用したコクのある黄身が特長の卵を使用、「おでん 味しみ白滝」(105円)は複数本の白滝を1本にまとめるスリット製法で作られている。こだわりが随所に感じられるのだ。
■つゆとの相性◎ 最多29品を展開( ローソン )
コンビニおでんの販売ではやや後発になるローソンだが、気軽に複数個の購入ができる統一価格(一部除く)が「わかりやすい」と人気になっている。だが、人気の秘密はそれだけではない。同社がSDGs推進のために「ふた付き鍋」(密閉容器も可)を店舗に持参すれば、おでん5個以上の購入で39円引きになる「おでん鍋割セール」や「袋販売」などを実施しているのだ。
もちろん “お得感” だけではない。厳選された具材にも多くのこだわりがある。出汁を美味しくする「焼ちくわ」(97円)は近畿以東が「全焼き」、中四国以西では「牡丹焼き」にしているというから驚く。
「現在、エリア限定商品を含めると29品がございます。過半数の地域で展開している商品としては18品をご提供しております。
エリア限定商品につきましては関東のみの『つみれ』(97円)、北東北のみの『しみ豆腐』(120円)、関東・南東北のみの『ちくわぶ』(97円)、沖縄ではつゆによく合う『沖縄そば』(135円)などがあり、各地域のお客様の嗜好に合わせて具材を展開しております。
また白滝のこんにゃく粉や『国産もち米使用餅入巾着』(117円)のもち米は国産原料を使用、大根も一部についてはローソンファームのものを使用しております」と商品担当。こだわりが強いのだ。
ちなみにローソンの売れ筋は1位「つゆしみ大根」(97円)、2位「つゆしみたまご」(97円)、3位「国産手結び白滝」(97円)、4位「絹厚揚げ」(97円)、5位「こんにゃく」(97円)になっている。取材したのは都心のビジネス街にある店舗。オフィスに向かうサラリーマンやOLがおにぎりなどと一緒におでんを購入していた。
オフィス街で働く人たちの「朝おでん・昼おでん」としても人気になっていたのだ。
■鰹・鯖・いりこの “飲み干すつゆ”(ファミリーマート)
「毎週金曜日はおでん全品20円引きセール」(来年2月24日まで)や「一律108円(『牛すじ串』を除く)」など、わかりやすい価格設定とお得さでも人気なのがファミリーマートだ。
おでんつゆは、産地にこだわって選んだ「焼津産鰹節」「枕崎産さば節」「長崎産いりこ」の3種類を使用。そして味も東日本と西日本のエリアで微妙に分けている。東日本は鰹節の風味を、西日本は昆布の風味を強くして展開しているのだ。
おでん種に注目すると、今年度の総具材数は16種類になるという。沖縄のファミリーマートを除いて全国共通だが、売れ筋商品を聞くと地域差があって興味深い。
「関東は『はんぺん』、北陸・九州では『牛すじ串』が人気になっており、各地域の特性があるように思われます。
全国的な人気具材の順位は1位が『厚切大根』、2位が『味付たまご』、3位が『結び白滝』、4位が『三角こんにゃく』、5位が『厚揚』になります。
『厚切大根』については、名前のとおり厚みがあって食べ応えがあります。
事前に下味をつけるのですが、出汁の風味がしっかりと感じられるように特製の調味液を開発、使用しております。そのため味もしっかりと染み込んでいるので、ご好評をいただいていると自負しております」(ファミリーマート広報部)
そして通のコンビニおでんファンを喜ばせているのが「だし巻玉子」だ。
玉子をゆるく巻き上げることでつゆ含みをよくした担当イチオシのおでん種。この具材は3社のなかでもファミリーマートだけがラインナップしているので要チェックだ。
「たいへんご好評をいただいております。意外と思われる方が多いかもしれませんが『だし巻玉子』はつゆ染みがとてもよい具材で、おでんつゆとの相性もばっちりの隠れた人気商品となります」(同前)
「つゆまで飲み干すだしおでん」がコンセプト。熱々の白メシにつゆをかけて食べても美味しそうだ。
写真・福田ヨシツグ、楠 聖子(セブン-イレブン)
※紹介している商品の価格はすべて税込み。店舗、時季によって販売している商品が変更になる場合があります
