台湾のVR作品「無法離開的人」の場面写真=行者影像提供

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(台北中央社)国家人権博物館の委託で制作されたVR作品「無法離開的人」(The Man Who Couldn’t Leave)が、第79回ベネチア国際映画祭のXR部門で最優秀賞に当たる「ベネチア・イマーシブ・ベスト・エクスペリエンス」を受賞した。10日にイタリア・ベネチアで授賞式が開かれ、発表された。

同作は国民党政権による政治的迫害「白色テロ」が行われた1950年代の離島・緑島を背景に、政治犯として島に送られた人々の人生の経験を描いた作品。8K解像度の360度VRカメラで撮影された。メガホンを取ったのはシンギング・チェン(陳芯宜)監督。

チェン監督は受賞スピーチで、同作は自らが信じる価値観のために権威主義的政府に勇敢に立ち向かった人々の映画だと紹介し、「この作品を通じて彼らの精神を末永く残すことができれば」と願った。

李永得(りえいとく)文化部長(文化相)は11日の報道資料で、XR部門に出品された30作品の中から同作が受賞を果たしたのは貴重なことだと喜びを示した。

台湾のVR作品が同映画祭で賞を獲得するのは、2017年のホアン・シンチェン(黄心健)と米国のローリー・アンダーソンの共同制作作品「沙中的房間」以来。

(趙静瑜/編集:名切千絵)