2ndフルアルバム『十bilation』を5月25日にリリースする岡本信彦さん

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今年でCDデビュー10周年を迎える岡本信彦さんが、2枚目となるフルアルバム『十bilation』を5月25日にリリース!
人気の歌い手・luz氏が作詞・作曲、話題のクリエイター・ケンカイヨシ氏が編曲を手掛けたリード曲のほかオリジナル楽曲4曲、大ヒットボカロソングから『クイーンオブハート』や『ゴーストルール』などネット系楽曲カバー5曲を収録。歌い手&ボカロPと岡本さんがコラボした、新しい可能性を秘めたアルバムの聴きどころとは!?

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──2012年5月23日にミニアルバム『Palette』でアーティストデビューして、今年で10周年となります。

岡本 「もう10年なんだ」という驚きがあります。デビューから今に至るまでの変化はもちろんありますが、思っていたよりもはるかに早い感覚で10周年を迎えたように感じます。ただ、10年もアーティスト活動をやっていたら、もっと音楽的なIQが上がっていてもいいんじゃないかとは思うのですが……(笑)。でもアーティスト活動を通して、楽しい思い出や貴重な経験はたくさん積ませていただくことができたかなと思っています。

──そんな10周年の節目に2枚目となるフルアルバムをリリースすることになりました。

岡本 僕としても10周年記念になにかリリースできたらとは思っていましたので、お声掛けいただいた時には嬉しく思いました。それと同時に、前の1stフルアルバムの制作時のことをいろいろと思い出して、「今回のフルアルバムでは、なにができるんだろうか?」と考えました。

──アルバムのタイトルは、漢字と英語を組み合わせた造語ですよね。

岡本 アルバムタイトルの『十bilation』は、お祝いごとを意味する「Jubilation」と「十」をもじったものになっていまして、10周年、10曲、さらには「クロスしてる」という意味も込めてつけました。

──今作には新曲のほかに、ボカロ曲のカバーも収録されています。

岡本 アルバムタイトル通り、「交わりを大事に」というのが今回のフルアルバムのコンセプトになっていて、歌い手やボカロPとして活躍されている方や、僕とつながりの深い方に作曲を依頼しました。
ボカロ曲のカバーは、ボーカロイドのキャラクターとして歌うのではなく、あくまでも僕自身……Kiramuneレーベルにいる岡本信彦として歌わせてもらいました。このアルバムに収録された10曲によって示された僕の新たな方向性と、今まで進んできたアーティスト活動が上手くクロスして交わることができたらいいなと思っています。

──アルバムの楽曲について、それぞれ制作時やレコーディングの秘話などをお伺いします。まずリード曲にもなっている1曲目の『愛憎カタルシス』はどんな曲でしょうか?

岡本 人気の歌い手として活動されているluzさんにお願いして作っていただきました。レコーディングにはluzさんと編曲のケンカイヨシさんが立ち合ってくださいまして、闇が深い、病んでいる男の感じというか……愛の曲ではあるんですけど、その愛がちょっと偏っているために愛なのが憎しみなのかが分からなくなっている ”こじれて歪んだ愛” を表現してほしいというオーダーを受けて歌わせてもらいました。

──2曲目の『ゴーストルール』は動画サイトで人気を博したボカロ曲ですね。

岡本 ヒットーメーカーであるボカロPのDECO*27さんが手掛けた、有名なボカロ曲をカバーさせていただきました。歌詞で描かれているかわいそうなキャラクターの孤独といった感情がどこかに出せればいいなと。でもやりすぎるとお芝居感が強く出てしまいそうな気がしたので、バランスをとりつつあくまでも岡本信彦として歌わせてもらいました。

──3曲目の『クイーンオブハート』もボカロ曲で、こちらは奏音69氏が手掛けた楽曲です。

岡本 こちらも「歌ってみた」ですごく有名な曲で、以前から僕に歌ってほしいというファンの方からの声がとても多かったんです。童話の世界観やパークミュージックっぽさのある楽曲で、僕としてもすごく気に入っています。ただ歌ってみたら結構変化が多くて難しい曲で……ライブなどで歌うとなったら、ちょっと大変そうだなと思いました(笑)。

──4曲目の『怪人にKiss』は?
岡本 てにをはさんのアルバムの特典となったボイスドラマCD『ヴィランズ』に僕が出演した時、「もしよろしければ曲を作っていただけないでしょうか」と直談判をしたのがきっかけです。「怪人二十面相みたい曲が欲しいです」とリクエストしたところ、コミカルでちょっとダークな構成の曲に仕上がりました。

──5曲目の『Psy know』では、岡本さんが作詞を担当されていますね。

岡本 僕とつながりの深い『僕のヒーローアカデミア』や『ハイキュー!!』の劇伴を手掛けている、作曲家の林ゆうきさんに作っていただいた曲です。林さんの劇伴で僕が一番番好きなのが『ヒロアカ』の『You Say Run』なんですけど、この曲のタイトルは「有精卵」という作中に登場するワードが元になっているそうで、同じようにタイトルの「Psy(サイ)」「know(ノウ)」から「超人」や「才能」といったワードを使って歌詞を書きました。

──6曲目の『ロミオとシンデレラ』は、doriko氏によるボカロ曲で、元は女性視点の歌詞ですよね。

岡本 ニコニコ動画で初音ミクが流行り出した頃から、ずっと「歌ってみた」などで愛されてきた有名な曲ですね。今回は僕が作詞した『ロミオver.』ということで、歌詞については元の『ロミオとシンデレラ』の作詞の内容を意識して、言葉遊びも入れながら構成していきました。

──7曲目の『BE ALRIGHT SKY』は?

岡本 こちらはKiramuneのリーディングライブで演出を担当してくださっている、水島精二さんのチームで製作していただきました。今回のアルバムはボーカロイド系の楽曲が多くなると予想されたので「少し印象の違うK-POPのような雰囲気の曲だと嬉しいです」とお願いして作ってもらいました。爽やかかつエレクトリックな雰囲気に仕上がったと思います。

──8曲目の『KING』はKanaria氏のボカロ曲です。少し荒っぽい歌い方は珍しく感じました。

岡本 2020年に一番歌われたボカロ曲で、ファンの皆さんから「歌って!」というリクエストがダントツで多かったんです。1番はアーティストとして歌っていますが、2番だけガラ悪く歌ってみたり、笑い方に個性を入れてみたりとちょっとお芝居を入れつつ歌わせてもらいました。

──9曲目の『天ノ弱』は164氏の有名なボカロ曲。美しいピアノが印象的なアレンジになっていますね。

岡本 これも割と昔のボカロ曲で、「歌ってみた」では小野賢章くんも歌っていましたよね。サビがすごくかっこよくて、儚さもあって。今回はアレンジを加えてちょっと壮大な感じに仕上げてみました。アルバムでカバーした曲の中では、一番アレンジされているなと感じるボカロ曲になりました。

──最後に収録されている『思い出ミュージアム』でも、岡本さんが作詞を手掛けていますね。

岡本 僕のデビューミニアルバム『Palette』のリード曲『未来スケッチ』を作ってくださった、増田(武史)さんによる書き下ろしの新曲です。「僕のアーティスト活動の集大成となる曲を作ってもらいたい」とお願いして作っていただきました。僕が担当した歌詞のほうも、集大成となる曲に釣り合うように、『未来スケッチ』をもじったAメロBメロという構成にしつつ、今まで出したリード曲やリード曲のタイトルをサビに全部入れ込んでみました。

──ジャケット写真やMVも、岡本ワールド全開です。ビジュアルのテーマ・コンセプトについてお聞かせください。

岡本 リード曲である『愛憎カタルシス』の製作をお願いしたluzさんは、わりとダークでビジュアリーな曲を作られるイメージがあったんですね。それが、黒い服を着て剣を持ちながら歌う曲が多かったりする、僕の音楽の中二病感やファンタジー要素と合うんじゃないかなと思ったんです。
撮影の時に新感覚で楽しかったのは、やっぱり蛇ですね。僕は爬虫類が苦手なわけではないので、「かわいいな」と思いながら一緒に撮影をしました。ただ、なかなか思い通りに動いてくれなくて(笑)。「どうやったら舌を出してくれるかな?」と、試行錯誤しながらの撮影は少し大変でした。

──最後に、今後の活動へ向けて抱負をお聞かせください。

岡本 10周年というと、やっぱり一区切りという印象があると思うんです。なので僕自身もこれからのことを考えているんですけど、応援してくださる皆さんがいる限り、これからも活動をしていきたいと思っています。
あと、今までは作品を通して僕のことを知ってくださった方が多かったのですが、Kiramuneでの活動で僕本人を応援してくれる方が増えたんです。僕にとっても、ファンの皆さんにとっても、応援する場が増えることはいいことだと思いますので、今後も引き続きアーティストとしても活動していけたらいいなと思っています。