「民主主義の危機」に日本はどう動くか?【私の雑記帳】
民主主義の危機─。人類普遍の価値観と思われたものが今、随所で崩壊しようとしている。
ロシアが隣国・ウクライナとの国境沿いに約12万人の兵を配置し、侵攻の構えを崩さずにいる。
ロシアは2014年にウクライナ南部要衝の地、クリミア半島に侵攻し、自国領に組み込んだ。それから10年と経たない内に、次はウクライナ東部沿いに自国軍を貼り付け、いつでも踏み込める体制を敷く。
1989年、『ベルリンの壁』崩壊で社会主義体制が崩れ、91年に旧ソ連邦も崩れ去り、後継国家として、ロシアが誕生した。
欧州域の安全保障の観点から、西側はNATO(北大西洋条約機構)を築くが、東西対立が頂点に達していた1989年以前はドイツ、フランスなどを中心に、加盟国は12か国であった。
それが『ベルリンの壁』崩壊以来、旧東欧圏の国々も加わり、今や30か国にまで膨れ上がった。
これに業を煮やしたのがロシアの現大統領プーチン氏である。
かつての自分の勢力圏に属したウクライナ、ジョージア、ボスニア(旧ユーゴスラビアの構成国の1つ)をはじめ、北欧のフィンランドやノルウェーなども加わって、NATO加盟の準備を進めるものだから、プーチン大統領も心穏やかではないようだ。
今年1月初めに行われた米ロ首脳会談で、プーチン大統領は「1997年の線まで戻せ」と主張。
プーチンの要求
「1997年というのは東欧諸国がNATOに加わり始めた頃。ロシアは、全部戻せというわけです。それぞれの国が自分で判断したわけですからね」
元防衛大臣の森本敏さんは、「それ位、冷戦終焉後に西側が東ヨーロッパを自分たちの陣営に組み入れたことへの恨みがある。その恨みがものすごく強いです」と分析。
ウクライナとの国境沿いに自国軍を配備しているのも、そうした気持ち、恨みから派生しているものかもしれない。
だからといって、他国へ武力介入し、侵犯することは許されない。
しかし、現実に侵犯は起きている。2014年には中国が南シナ海に人工島をつくり、南シナ海全体の支配権を握ろうとしている。
北朝鮮はミサイルの試射を何度も行い、自分たちの力を誇示。
日本を取り巻くのはロシア、朝鮮半島の北朝鮮と韓国、そして中国。韓国とは民主主義などで価値観を共有するが、その韓国とも歴史問題では認識面でズレがある。
日本はどう動くべきか?
民主主義の危機に際して
2001年のニューヨーク同時多発テロ、シリア内戦、イスラム原理主義の『イスラム国』の台頭。アジアでもミャンマー、アフガニスタンと不穏な情勢が続く。
あちこちで内戦が起き、国境紛争が続く。
21世紀入りして20年余が過ぎた今、世界はどうなっているのかというと、民主主義国と非民主主義国との関係は2019年に逆転し、「いま民主主義国は87カ国なのに対し、非民主主義国は92カ国。われわれは民主主義が多いと思っているけれども、どんどん民主主義ではない国のほうが多くなっている」と森本さんは語る。
諸問題を解決するはずの国連も無力化。SDGs(持続可能な開発目標)の中では人権も重要な目標で、国連人権理事会は先に、中国の新疆ウイグル問題を批判する決議を図ろうとしたが、否決されてしまった。
『賛成』の米国、日本などの数より、中国サイドに立った国々のほうが多かったという現実。
日本の使命と役割
民主主義とは何か─という重い命題である。
